カンボジアから始動するビジネススキルを学べるフリースクール
一般社団法人ポジティブ子育て協会が、カンボジア・シェムリアップにおいて、「ビジネススキルが学べるフリースクール」を立ち上げるプロジェクトを発表しました。クラウドファンディングプラットフォーム「CAMPFIRE」にて、1月11日から資金調達がスタートし、目標金額は200万円です。プロジェクトは2月28日まで実施されます。
なぜカンボジアなのか?
カンボジアは過去に長い内戦を経験し、その影響で教育環境が著しく悪化しました。特に教師不足や教師の質の低下は大きな問題となっています。都市部では一見教育を受けられる子どもが多いように見えますが、実際には午前または午後の半日制の授業が一般的で、十分な学びが確保されていません。また、家庭の経済状況により、学校に通えない子どもや中退する子どもも多いのです。
カンボジアの平均月収は2024年の時点で約204ドルであり、農村部ではそれが60~100ドルに過ぎません。貧富の差が広がる中で、子どもたちには新たな教育の機会が必要です。特にコロナ禍の影響で観光業が厳しい状況にあり、地域の経済も打撃を受けています。
フリースクールの具体的な内容
今回のプロジェクトでは、2020年に閉院した元孤児院と学校をリノベーションし、ビジネススキルを学ぶフリースクールを開校します。この学校は、従来の学校とは異なり、子どもたちが将来の起業家として成長するための実践的なスキルを身につける場を提供します。特別支援が必要な子どもたちも対象にし、個性を活かしながらアートや音楽、スポーツを通じて成長することが可能です。
プロジェクトの主催者である和田理恵さんは、学生時代からカンボジアでボランティアを行い、その後も深い関わりを持っています。自身の娘が発達特性を持つことから、特にこのプロジェクトに情熱を注いでいます。
このフリースクールでは、子どもたちが自分の個性を発見しながら、ビジネススキルを学べる環境を整え、将来的に自立した生活を実現するための力を育むことが目標です。また、発達特性のある子どもたちが健常児と共に学ぶ場としての役割も果たしていきます。
クラウドファンディングへの期待
プロジェクトを実現させるためには、クラウドファンディングによる支援が不可欠です。集まった資金は、スクール施設の修繕や教育に必要な教材の購入、運営スタッフの人件費などに活用されます。プロジェクトが成功すれば、カンボジアの子どもたちの未来に大きな貢献となることが期待されています。
支援者には感謝のメッセージや、子どもたちの書いたポストカード、さらにはフリースクールの壁に名前を刻む権利など、さまざまなリターンが用意されています。この取り組みが成功することで、カンボジアだけでなく、世界の教育格差を少しでも解消するきっかけになることが願われています。
イニシアティブが求められる時代に、子どもたちの未来を明るくするプロジェクトに、ぜひご注目ください。