兵庫県の医療サポート：クオトミーが新プロジェクトを展開

はじめに

少子高齢化の影響を受ける日本社会において、医療現場では看護職の確保や育成が重要な課題となっています。特に地域医療の中核を担う病院では、外科系医療に関連する業務が複雑で、その管理が難しいのが現状です。そんな中、株式会社クオトミーが「ひょうごTECHイノベーションプロジェクト」に採択され、地域の医療現場に革新的なDX/AIソリューションを導入する実証実験を開始しました。

クオトミーの目指す医療現場の未来

このプロジェクトでは、兵庫県立はりま姫路総合医療センターと協力し、手術室業務管理クラウドを活用して看護師の業務を効率化し、最適な人員配置を実現することを目指しています。具体的には、手術の計画から伝達、準備、さらには人員調整に至るまでの多層なタスクに対して、デジタルトランスフォーメーション（DX）を推進します。これにより、少ないリソースで質の高い医療を提供することが期待されています。

ひょうごTECHイノベーションプロジェクトとは

兵庫県では、県内の社会課題への対策をスタートアップ企業の革新技術を利用して解決する取り組みが進行中です。このプロジェクトは、地域の医療環境を改善し、同様の課題を抱える他地域にもその成果を展開することを目的としています。クオトミーの事業もこの趣旨に沿ったものであり、特に看護業務のスマート化が強調されています。

実証実験の具体的な内容

現在進行中の実証実験では、手術室の業務管理に特化したソリューションを導入しています。これにより、手術看護師の人員配置や業務の進捗状況をリアルタイムで把握しやすくなり、業務の効率化が図られます。初期段階では、外科系診療に特化した実験が行われ、その後、他の診療科にへ広がる予定です。

この取り組みは、医療機器の納品や受取の進捗管理など、手術準備にかかる業務負担を減らすことを目指しています。こうした効率化を通じて、医療従事者がより重要な業務に集中できる環境を整えていく計画です。

期待される効果と将来的なビジョン

クオトミーの取り組みは、医療サービスの生産性向上を通じて、病院だけでなく地域全体の医療環境の改善にも寄与することが期待されます。手術室のデジタル化が進むことで、医療者が集中するべきエッセンシャルな業務に専念できるようになることが目指されています。今後もクオトミーは、全国の多くの病院との連携を進め、医療現場の非効率性を解消していくことに注力していく予定です。