法政大学主催シンポジウムについて
開催概要
法政大学の資格課程は、2026年1月24日(土)に「博物館の持続可能なコレクション管理―選択と責任の新たな枠組み―」というテーマのシンポジウムを開催します。本イベントは法政大学市ケ谷キャンパスの外濠校舎2階S205教室で行われ、定員は200名(事前申込制)で、参加費は無料です。
このシンポジウムは公立博物館の収蔵資料を取り巻く問題についての連続的な討論の一環であり、これまでに行われた第1回、2回ではそれぞれのテーマとして収蔵庫問題と新たな価値創造の可能性が探求されました。
報告内容は、収蔵庫の限界に直面している博物館の現状や、自治体財政の逼迫に伴い、保管すべき資料についての根本的な問いかけが増加しているという背景を踏まえたものであります。特に民俗資料(民具)に重点を置いて問題を掘り下げ、専門的な評価の枠組みを構築することが目的となっています。
シンポジウムの目的
本シンポジウムの主な狙いは、博物館が持続可能にその役割を果たしていくための「コレクション管理の新たな枠組み」を導入することです。これには資料の価値評価や保存形態の見直し、除籍や処分に関する方針の策定を含みます。また、収蔵コレクションの中でも特に民俗資料を事例として扱い、その保管スペースの逼迫問題に特化して議論します。
重要な点は、このシンポジウムが資料の適切な保存と継承のための専門的な判断を促すものであるということです。他の資料が抱える同様の課題に対しても有益な提言が期待されます。
プログラムの概要
シンポジウムは以下のプログラムで進行予定です:
- - 13:30 開会
- - 13:35 問題提起:金山喜昭名誉教授による考察
- - 13:55 理論的基盤に関する報告
- 半田昌之による「博物館の社会的責任とコレクション管理の倫理」
- 今石みぎわ氏による「有形の民俗資料の保存・継承」
- 石川貴敏による公立博物館アンケート調査結果
- 高橋史弥による奈良県立民俗博物館の取り組み
- 丸尾依子による山梨県立博物館の課題
- 大野究による氷見市立博物館の解決策
- 森屋雅幸による地域との連携について
- - 15:40 休憩
- - 15:55 パネルディスカッション
- 進行役:田中裕二氏
これらの内容は、博物館がその使命を果たす上での新たな道筋を見出すための重要な機会となるでしょう。博物館資料の保管と活用に向けた調査研究を支援する科学研究費基盤研究の助成によって運営されており、今後出版化も予定されています。皆様の参加をお待ちしております。