高槻市立樫田小学校の児童が伝統楽器・篠笛作りに挑む

高槻市立樫田小学校が伝統の篠笛作りに挑戦

令和7年7月15日、高槻市立樫田小学校の4年生8名が、日本の伝統楽器である篠笛作りに挑戦しました。この活動は、子どもたちに日本の文化や音楽について学んでもらおうと企画されました。参加した子どもたちは、完成した篠笛から奏でられるやさしい音色に魅了され、喜びの声を上げていました。

篠笛とは？

篠笛は、細い竹を用いた木管楽器で、息を吹き込む穴「唄口」と指穴を持つ横笛です。その歴史は非常に古く、平安時代から庶民に愛され続けてきました。篠笛は、日本各地の祭りや獅子舞、神楽といった民族芸能のほか、民謡や長唄など多様な音楽に利用されています。子どもたちは、ただ楽器を作るだけでなく、このような背景にも触れ、篠笛の魅力を深く理解することができます。

体験の様子

今回の活動では、講師として篠笛専門家の岩瀬貞徳さんと篠笛奏者の井上真実さんが参加。岩瀬さんは、事前に準備した篠竹の素材に穴を開ける指導を行い、電動ドリルを使って子どもたちが自分の篠笛を作る手助けをしました。唄口と指穴の加工を行った後、岩瀬さんが焼きごてで滑らかな仕上げを施しました。

試し吹きの際には、井上さんがコツを教え、子どもたちは初めて響く音に興奮しました。「わー、鳴った鳴った」という歓声が校舎に響き、楽器を作る楽しさを実感していました。

完成に向けて

製作された篠笛は、岩瀬さんが指穴を微調整した後、内側に漆を塗って仕上げられる予定です。そして、約1カ月後には完成する見込みです。完成後は、上級生や地域社会にも教えながら、障がい者支援施設や高齢者施設での演奏を行う予定です。音楽発表会での披露も計画されており、子どもたちはこの貴重な体験を通じて音楽の楽しさを感じ、さらなる成長を遂げるでしょう。