育休取得の現状と課題
2024-11-14 17:21:30

育休取得の現状と課題:江崎グリコ意識調査で明らかになった、申請へのためらいと職場環境の課題

育休取得の現状と課題:江崎グリコ意識調査が示す現実



江崎グリコ株式会社が実施した育休に関する意識調査で、興味深い結果が明らかになりました。近年、育休取得率の向上は著しいものの、依然として多くの課題が存在することが浮き彫りになったのです。

調査結果から見える現状



調査によると、育休対象者の実に4割が申請にためらいを感じていることが判明しました。その理由として最も多かったのは、「社内に迷惑をかけてしまうから」というものでした。これは、育休取得が個人の問題だけでなく、チームや職場全体に影響を与えるという認識が根強く残っていることを示唆しています。

さらに、育休取得への不安要素として「給与の減少」が最も多く挙げられており、次いで「復帰後のキャリア」や「引継ぎ相手の負担」が挙げられました。経済的な不安や、キャリアへの影響に対する懸念は、育休取得をためらう大きな要因となっているようです。

一方、上司側の意識についても調査が行われました。上司の半数近くが、部下の産休・育休のフォローに不安を感じていると回答しています。その不安要素として最も多かったのは、「フォローによって、チーム内に不公平感が生まれないか」というものでした。これは、チームワークや業務分担の調整に課題があることを示唆しています。

また、産休・育休前の引継ぎ制度についても、上司と育休対象者間で認識の差が見られました。上司は制度が整っていると考える割合が高かった一方、育休対象者はそう感じていない割合が高く、制度の周知や実効性の向上に課題があることが分かります。自由回答からは、マニュアル化しづらい業務や、具体的な手順の不足といった具体的な課題も指摘されていました。

江崎グリコの取り組み



江崎グリコは、2019年から「Co育てPROJECT」を推進し、育休取得率100%の達成や独自の「育休ガイドブック」の作成など、積極的に育休取得促進に取り組んできています。今回、そのガイドブックの一部を公開し、より多くの企業で活用されることを目指しています。ガイドブックには、業務サポート体制構築チェックリストや家事育児分担ワークシートなどが含まれており、育休取得に関する具体的な準備やフォロー体制の構築に役立ちます。

さらに、上司と若手社員の相互理解を深める「Co育てトライアル」を実施。保育現場での疑似体験を通して、育児の大変さを理解させ、育休取得への理解を促進する取り組みを行っています。

今後の展望



今回の調査結果から、育休取得率の向上は進んでいるものの、申請へのためらいや、職場環境における課題は依然として存在することが明らかになりました。企業は、経済的な支援だけでなく、具体的な引継ぎ業務のバックアップ、上司や同僚を含めた職場全体での理解促進など、より具体的な対策を進めていく必要があります。育休制度の充実だけでなく、職場全体の意識改革こそが、真の育休取得促進に繋がると言えるでしょう。

育休取得は、個人の権利であると同時に、企業の生産性向上や社員のモチベーション維持にも繋がる重要な要素です。社会全体で、より良い育児環境を整備し、安心して仕事と育児を両立できる社会を目指していく必要があります。


画像1

画像2

画像3

画像4

画像5

画像6

画像7

画像8

画像9

画像10

画像11

画像12

画像13

画像14

会社情報

会社名
江崎グリコ株式会社
住所
大阪府大阪市西淀川区歌島4-6-5
電話番号

関連リンク

サードペディア百科事典: 江崎グリコ 育休 Co育てPROJECT

Wiki3: 江崎グリコ 育休 Co育てPROJECT

【記事の利用について】

タイトルと記事文章は、記事のあるページにリンクを張っていただければ、無料で利用できます。
※画像は、利用できませんのでご注意ください。

【リンクついて】

リンクフリーです。