住宅業界のDX推進状況調査2025：業務改革への取り組みが加速

住宅業界のDX推進状況調査2025

先日、新建ハウジングと8つの住宅テック企業が共同で実施した「住宅業界のDX推進状況調査2025」の結果が発表されました。この調査では、420名の住宅関連事業者を対象に、デジタルトランスフォーメーション（DX）の導入状況やその効果についての意見を収集しました。

調査の概要

本調査では、DXを住宅テックサービスを活用して業務改善を目指す取り組みと定義しています。調査結果によると、99.5%の回答者が「DXを推進すべき」と考えており、73.7%が「実際に取り組んでいるか、取り組む予定である」と回答しました。これまでの調査と比較しても、実際に取り組んでいる企業の割合が過去最高を記録しています。

従業員数別の状況

従業員数別に見ると、501名以上の企業では100%がDX推進に取り組んでおり、1〜10名未満の企業でも60.5%が既に取り組んでいることが分かりました。これにより、住宅業界全体としてDXに対する関心の高さが伺えます。

DX推進の目的

DXを推進する背景には、業務の効率化や人手不足の解消を求める声が多く寄せられており、84.8%の事業者がそれを目的としています。また、実際にDXを実践した企業の65.5%がその効果を実感しており、業績向上を実現した企業は40.9%に達しています。具体的には、テレワークの導入や業務プロセスの改善が進み、一人の従業員が二人分の業務をこなせるようになったという事例も報告されています。

生成AIの活用状況

最近注目を集めている生成AIの活用状況として、28.1%の企業が既に活用しており、22.4%が今後の活用を検討しています。主な活用方法としては、住宅や物件紹介文の作成、広告クリエイティブの制作、情報収集が挙げられています。

特に、生成AIの導入により業務効率が向上したという事業者は78.1%にのぼり、この効果を実感している企業が多いことが伺えます。また、利用されている生成AIの中で最も多かったのは「ChatGPT」で、87.3%が使用しているという結果が出ました。

情報収集の仕方とツールの選択理由

DXに関連する情報収集については、約73.4%の事業者が何らかの形で情報を集めており、主に「住宅・不動産業界メディア（WEB）」からの情報収集が行われています。さらに、業務改善ツールの選定理由としては「機能が充実している」が44.1%で最も多かったです。ツール導入以外の取り組みでは、「社員へのモバイル端末の支給」が最多で52.1%の企業が行っています。

DXへの興味と今後の展望

今後の展望についても多くの事業者が熱心に取り組んでおり、特に業務効率化や人手不足の解消に関心が寄せられています。また、生成AIの活用によってさらなる効率向上が期待されている背景もあり、今後のDX推進はますます重要になってくるでしょう。

新建ハウジング・住宅テック8社は、これらの調査結果を踏まえ、住宅業界のDX推進に向けた情報提供や支援を進めていきます。