歴史的建築の維持を図る新たな試み『kessaku』
2024年12月23日の午後5時から、NHK総合テレビの番組『午後LIVE ニュースーン』で、名建築のオーナーになる共同継承プラットフォーム『kessaku』が特集されます。この番組では、代表取締役CEOの藤井智大氏が、自社の取り組みや歴史的建物の保存について詳しく語ります。
Kessakuの共同オーナープロジェクト
『kessaku』は、歴史的価値のある建物のオーナーシップを分かち合う新しいモデルを提案しています。毎年1泊分のオーナー権を持ち寄ることで、名建築の保存とその活用を目指すこの取り組みは、全国に広がりを見せています。これは特に、日本において文化遺産とされる建物が多く解体されている現状を受けたものです。近年では多くの個人所有の建物が、適切に管理されずに姿を消しています。
その結果、空き家が増え、歴史的価値が失われる恐れがあります。この課題に立ち向かうため、『kessaku』はクラウドファンディングによる共同オーナーモデルを導入しました。これにより、一般の人々も象徴的な建物の一部を持つことができ、文化と歴史を楽しむ機会が増えるのです。
南砺市の第2号プロジェクト
今回の番組では、新たに富山県南砺市にて展開される第2号プロジェクトも紹介されます。この地はユネスコの世界文化遺産である五箇山合掌造り集落が広がる美しい地域で、伝統的な建物として知られる「アズマダチ」の古民家がその舞台です。このプロジェクトでは、明治2年に建築された農民の家を保存・再生し、地域の文化と景観を次世代へ伝えていくことを目的としています。
新たな宿泊施設として生まれ変わることを目指し、地元の暮らしや食文化を知ることができる体験型施設が予定されています。宿泊運用の開始は2026年3月が見込まれており、オーナーの権利は1口375,000円で販売される予定です。
未来への展望
藤井氏は、今後の目標についても語っています。「日本全国にある歴史的な宿場町や街道を巡ることができるような、広がりのある共同承継モデルを目指しています。人々が建物に愛着を持ち続け、地域のシンボルとしての存在感を大切にしてほしい」と述べています。
このような取り組みは、地域探訪や文化の再認識につながり、広範なファンコミュニティを形成する契機にもなることでしょう。
詳細情報と視聴方法
詳細は公式サイトや、NHKプラスでの見逃し配信を通じて確認できます。興味を持った方はぜひ、Kessakuにコンタクトを取ってみてください。
『kessaku』の取り組みは、ただの建物の保存ではなく、地域の人々が共に未来を築いていくための新たな道筋を示しています。名建築を次世代に繋ぐこのプロジェクトが、広まっていくことを願っています。