渋谷での未来を見据えたアーバンファーミングプロジェクトの始動

渋谷区内の常磐松小学校と臨川小学校で「SHIBUYA Urban Farming Project」（略称SUFP）が始まりました。このプロジェクトは、プランティオ株式会社や一般社団法人渋谷未来デザイン、キユーピー株式会社、大広の4社が共同で推進し、都市農業と地域循環をテーマにした教育プログラムを提供しています。

都市と農業の新たな形

このプログラムの目的は、子どもたちが食を通じ地域や世界とつながり、持続可能な社会への理解を深めることです。プログラムは6月から12月までの半年間にわたり、野菜の栽培から料理の実践まで幅広い体験を通じて行われます。都市での農的活動が持つ教育的価値を重視し、参加することでの学びの機会を提供します。

体験を通じた学び

具体的なカリキュラムでは、まず野菜がどのように市場に並ぶのか、また、様々な料理としてどう変化するのかを学びます。子どもたちは自ら選んだ野菜を育て、レストランのシェフとして料理に挑戦します。こうした活動を通じて、渋谷区特有の「自己調整力」「創造力」「挑戦力」を育むことを目指しています。

パートナーシップの重要性

本プログラムは、多様なパートナーの協力によって成り立っています。例えば、渋谷未来デザインは統括と教育設計を担当し、キユーピーは食育の支援を行います。プランティオはアーバンファーミングの講義を提供し、大広はカリキュラムのデザインを行います。こうした協力関係が、プログラムの成功を支える重要な要素となっています。

教育現場からの期待

常磐松小学校の日浦恵子先生は、今後の学習活動について「食と産業」をテーマに幅広い視点で学習を進め、「自分達もやってみたい」と生徒の主体性を重視した活動を期待しています。臨川小学校の橋立あゆ子先生も、子どもたちが「自分の手で育てた野菜を食べる楽しさ」を体感し、食への関心を深めてくれることを願っています。

今後の展望

SHIBUYA Urban Farming Projectは、地域の教育機関や企業との連携を今後も模索していきます。2025年の「SOCIAL INNOVATION WEEK」での成果発表もあるため、このプロジェクトのさらなる発展が期待されています。アーバンファーミングを通じて、多様な食文化と持続可能なコミュニティの形成を進めていくことを目指しています。