分光計器株式会社は、東京に本社を構える専門企業で、有害環境下における植物のSOS信号を検知する新しい計測技術を展示する目的で、2024年10月9日から11日まで開催される「第14回農業WEEK J-AGRIスマート農業EXPO」に参加します。この展示会では、昨年発表された技術に加え、新たに開発されたプロトタイプの機器が紹介されます。
同社は、2015年より神戸大学の三宅親弘教授が関わる研究チームと連携し、植物の酸化障害を検知する技術を開発してきました。この技術は、環境ストレスが植物内で引き起こす酸化障害の危険性をリアルタイムで評価することを目的としています。特に注目されているのが「ROSマーカー」と呼ばれる指標です。これは、植物の栄養不足や低温障害、日照や乾燥といった環境要因によって発生するストレスを示すものです。
分光計器株式会社は、本技術によって、農業の現場における問題解決を図り、スマート農業の情報基盤を確立することで、持続可能な未来へとつなげることを目指しています。新プロトタイプ機器「RFM クロロセンス」では、コンパクトなデザインながら、現場での使用に耐えうる性能を兼ね備えています。また、開発は進行中で、来春には実際の農場での検証も予定されています。この機器は、植物の健康状態をモニタリングする重要な役割を果たすことが期待されています。
展示会においては、参加者がこの新技術を用いた植物計測に関与する機会も設けられています。農業関係者や研究者が集まるこのイベントで、植物のSOS信号を捉える技術について情報交換ができることを企業側は願っています。
会場では、植物の酸化障害に関連したいくつかの計測機器が展示される予定で、具体的には、環境要因が植物に与える影響を探るための新しい光計測技術を利用した各種プロトタイプが紹介されます。これにより、農業従事者は自身の栽培方法を見直すきっかけが得られるでしょう。
また、展示会の概要は以下の通りです。
- - 開催日時: 2024年10月9日(水)~10月11日(金), 10:00~17:00
- - 会場: 幕張メッセ, スマート農業EXPOブース番号「7-19」
- - アクセス: JR京葉線「海浜幕張駅」から徒歩約5分
- - 参加費: 事前申し込みにより無料
この技術の進展は、植物の健康と環境への理解を深め、持続可能な農業実現に寄与することが期待されています。植物をより詳しく知るための新たなアプローチとして、分光計器株式会社の技術が果たす役割はますます重要になっていくことでしょう。