神保町とフェアトレード
2021-12-27 10:30:02

神保町から世界へ、フェアトレードの発信地を目指す

近年、エシカルやサステナビリティが求められる中、神保町で開催された交流会が注目を集めました。このイベントは、オーガニックセレクトショップ「LAULE'A(ラウレア)」と明治大学の学生団体「Meiji Fair Trade Club(MFTC)」が連携し、フェアトレードの重要性を広めることを目的としています。この協力関係は、ラウレアの「神保町をエシカルタウンにする」というビジョンと、MFTCの「明治大学をフェアトレード大学にする」というビジョンから生まれました。

交流会のスタートは、MFTCからのプレゼンテーションによるフェアトレードの現状についての説明でした。フェアトレードとは、開発途上国の生産者や労働者に適正な価格を支払い、彼らの生活を向上させるための貿易手法です。日本では、現状フェアトレードの認知度が低く、正しく理解している人は約32.8%に過ぎないことが明らかに。多くの参加者がこの事実に驚きを隠せませんでした。

特に注目されたのは、フェアトレード商品が通常商品よりも高価であることが広まりにくい要因として挙げられた「できるだけ安価に」という消費者の心理。コーヒーの例では、一般的な製品が220円に対し、フェアトレード製品は350円と、価格差が明確に示されました。さらに、日本のフェアトレード商品の一人当たり購入額は、スウェーデンと比較すると約60分の1という現実も浮き彫りになりました。

このような厳しい状況で、新たに参加した人々が個人及び集団でできる取り組みとして、「まず家庭や身近な人にフェアトレード商品の魅力を伝える」という意見が共通して挙がりました。また、SNSを使った情報発信の重要性も意識されており、参加者たちは自らの行動が広がることを願っていました。

後半は、座談会が行われ、MFTCのメンバーとラウレアのスタッフがフランクに意見を交わしました。ラウレアの店長である上田さんは、「お金を支払うことは、その商品が持つ価値へ感謝する行為であり、社会に貢献する事業でありたい」と語りました。これに対し、MFTCの皆は自身の熱意をもってフェアトレード活動に励んでいる姿勢を示していました。

参加者たちは、「神保町をエシカルタウンにする」理念のもと、お互いの活動理解を深め、新たな協力の可能性を見出しました。最後に、神保町のエシカルコンセプトを広げていきたいとの願いでイベントは締めくくられ、参加者同士の親睦が深まりました。

「フェアトレードを選ぶのがかっこいい」という価値観が浸透しつつある中、次の世代にもその理念を引き継ぎ、持続可能な社会へ向けての道筋を共に築いていけることでしょう。

会社情報

会社名
株式会社マルラニ
住所
東京都千代田区神田小川町3-11-9E/Front 1階
電話番号

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