企画展「椿貞雄と草土社の画家たち」のご紹介
2024年11月23日、山形県米沢市の上杉博物館にて新たな企画展「椿貞雄と草土社の画家たち―草のささやき土のかほり―」がスタートします。この展覧会は、日本の美術史における重要な存在である椿貞雄の活動を中心に、彼が参加していた美術団体「草土社」を掘り下げ、当時の作品や活動を紹介する貴重な展覧会です。
椿貞雄について
椿貞雄は、1899年に生まれ、1970年に亡くなるまで多くの素晴らしい作品を残しました。彼の作品は、特に写実的なスタイルで知られています。大学での学びを経て、岸田劉生との出会いを契機に画家としての活動を本格化させました。彼は1915年に岸田や中川一政らとともに「草土社」を結成し、その活動の中で彼自身のスタイルを逐次確立していきました。
草土社の活動
「草土社」は、当時の美術界でも特異な存在として注目を集め、独自の色調と詳細な描写が特徴です。特に暗い色合いでの細密描写が重視され、彼らの作品は見る人の心を惹きつけるものでした。この企画展では、椿の代表作をはじめ、草土社のメンバーが手掛けた作品の数々を展示することで、当時の美術界に与えた影響を明らかにします。
展示内容と構成
展覧会は、いくつかの章に分かれており、椿貞雄と岸田劉生の関わり、白樺派との接点、草土社の画家たちに焦点を当てる構成となっています。具体的には、彼が描いた「赤土の山」や、岸田劉生の自画像など、初期の作品から晩年の作品までさまざまな資料が集められています。
講演会やコンサートなどイベントも
この企画展に関連して、特別な講演会やギャラリートークも開催されます。特に、若松英輔氏による講演「見えないものを描こうとした画家―椿貞雄の画業と遺産」は必聴です。さらに、ヴァイオリンとギターによるコンサートも用意され、椿貞雄に関連するアートトークも行われます。
開催概要とアクセス情報
- - 開催期間: 2024年11月23日(土)~2025年1月13日(月・祝)
- - 開館時間: 9:00~17:00 (入館は16:30まで)
- - 会場: 米沢市上杉博物館 (〒992-0052山形県米沢市丸の内1-2-1)
- - 入場料: 一般590円、高校・大学生390円、小・中学生240円、団体割引あり
この展覧会を通して、椿貞雄の画業がいかに日本の美術文化に刻まれているかを体感できる絶好の機会です。是非、ご参加ください。