新技術「嵩上げ防水柵」
2025-11-27 15:08:11

河川氾濫防止に向けた新技術「嵩上げ防水柵」が登場

積水樹脂、新たな水害対策製品を発売



積水樹脂株式会社が、ゲリラ豪雨をはじめとする気候変動の影響に対応した新製品「嵩上げ防水柵」を市場に投入しました。この製品は、近年の水害の頻発化への対策として、堤防や擁壁の上に設置することで、河川の氾濫を防ぎ、またはその発生を遅らせることを目的としています。特に都市部のように擁壁の改修が難しい地域や、美観が重視されるエリアでの使用が期待されています。

開発の背景


近年、2040年頃に降雨量が約1.1倍、河川の流量が約1.2倍、さらに洪水の発生頻度が2倍に達するという予測がされています。このような状況下では、従来の河川整備の手法だけでは、治水の安全性を確保することが難しくなると考えられています。このため、国では2021年から「流域治水推進行動計画」が設けられ、2023年からは国土交通省による「流域治水プロジェクト2.0」がスタートしました。この取り組みの中で、既存の堤防の不足を補う必要性が高まっており、「嵩上げ防水柵」がその要望に応える製品となっています。

「嵩上げ防水柵」の特長


  • - 浸水防止性能: JIS A 4716に基づく浸水防止等級「Ws-1」をクリアしており、越水時の漏水量を抑制し、避難のための時間を延長します。
  • - 設計強度: 水深1mの静水圧と耐風圧2kN/㎡に対応しています。
  • - 景観への配慮: 自然環境に対する配慮から、ポリカーボネート製の透明パネルを使用。都市景観を損なうことなく設置することが可能です。
  • - 施工・メンテナンスの効率化: 道路側からの片側施工が可能で、河川側の足場を必要とせず、メンテナンスも簡単です。
  • - 軽量で施工が容易: 折り曲げ加工が施されたポリカーボネート板を使っており、人力での施工も行えます。現場作業の負担を軽減する設計です。
  • - 省スペースで簡単施工: 擁壁の改築を必要としないため、限られたスペースでも設置が可能です。

この製品は、積水樹脂グループの環境と社会への貢献を目指した「サステナビリティ貢献製品EX」として認定されています。これは製品の開発から使用、廃棄に至るまで環境面や社会課題の解決に貢献する基準を満たした製品です。

まとめ


積水樹脂は、1954年の創業以来、環境保全や安全性の向上に寄与する製品を開発してきました。「嵩上げ防水柵」は、これらの取り組みの一環として、今後ますます重要性が増す水害対策に貢献することを目指しています。国を挙げて進められる流域治水対策の中で、この新製品がどのように活用され、効果を発揮するか、今後の展開に大いに期待したいところです。

積水樹脂株式会社の公式ウェブサイトでは、より詳細な情報が公開されていますので、是非ご覧ください。


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会社情報

会社名
積水樹脂株式会社
住所
大阪府大阪市北区西天満2-4-4堂島関電ビル 6F
電話番号
06-6365-3204

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