首都圏中古マンション市場: 富裕層と一般層の分断が進む
近年、首都圏の中古マンション価格は高騰の一途をたどっていますが、その実態は価格帯によって大きく異なることが明らかになってきました。マンションリサーチ株式会社の調査によると、高価格帯物件の販売が好調である一方で、一般層が購入しやすい1億円以下の物件は価格上昇が鈍化し、市場の二極化が進んでいることが浮き彫りになりました。
高価格帯物件の活況
東京都23区における1億円以上の物件の成約数は、2024年3月、4月と過去に例を見ないほど増加しています。特に1.5億円以上の物件は、2023年4月には3月よりもさらに成約数が伸びています。これは、富裕層の資産運用や住宅需要の高まりが背景にあると考えられます。
一般層向け物件の頭打ち
一方、1億円以下の物件の成約価格は、2022年後半から伸びが鈍化し、2024年には横ばいの状況となっています。これは、金利上昇や物価高騰による消費者の購買意欲の減退、および供給過剰による価格競争が影響していると考えられます。
市場の二極化がもたらす影響
市場の二極化は、中古マンションの購入を検討する人にとって大きな課題です。高価格帯物件は依然として人気が高く、購入するには高い資金力が必要となります。一方、一般層向けの物件は価格上昇が鈍化しており、将来的な値上がりを見込むのは難しい状況です。
今後の展望
今後の市場動向は、金利や物価、経済情勢などの変化によって大きく左右されると予想されます。特に、金利上昇が続けば、一般層向けの物件の価格が下落する可能性も考えられます。
マンションリサーチ株式会社について
マンションリサーチ株式会社は、不動産売却一括査定サイトを運営しており、14万棟のマンションデータ、約3億件の不動産売出事例データ、不動産売却を志向するユーザー属性の分析データなどを収集しています。これらのデータに基づき、集客支援、業務効率化支援、不動産関連データ販売などを行っています。
参考情報
マンションリサーチ株式会社: https://mansionresearch.co.jp/
不動産売却一括査定サービス『マンションナビ』:
https://t23m-navi.jp/
まとめ
首都圏の中古マンション市場は、富裕層向けの物件と一般層向けの物件で大きく二極化が進んでいます。今後、市場動向は不透明ですが、中古マンションを購入する際には、価格帯や将来的な値上がりを見込みなど、慎重に検討する必要があるでしょう。