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温暖化対策に挑む！赤とんぼ米の中干し期間延長の取り組み

福岡市博多区を拠点とする一般社団法人グリーンコープ共同体が、2025年6月から人気の「産直赤とんぼ米」の生産過程で発生する温室効果ガス削減に向けた新たな挑戦、「中干し期間の延長」を試験的に実施することになりました。この取り組みは、特に西日本地域の生協に注目されています。

中干し期間延長の背景と目的

農業から排出される温室効果ガスの約4割を占めるメタンの削減は、農林水産省が掲げる重要課題です。政府の「みどりの食料システム戦略」でも、持続可能な食料システムの構築を目指す取り組みが強調されています。この背景には、気候変動による環境への影響があり、農業の持続可能性が問われている昨今、実際の行動に移す重要性が増しています。

そんな中での「中干し」とは、水田の水を抜き、土壌を効率的に乾燥させることで稲の根の健全な発育を促進する工程です。この工程を通常の1週間延長することで、メタン排出量が約30%削減できることが実証されています。これは、温暖化対策の重要な手段として注目され、全国各地で試験的に導入され始めています。

ジャ米生産者の協力

グリーンコープでは、JA北九赤とんぼ米研究会に所属する生産者の協力を得て、実際の圃場で中干し延長の試験を今年度初めて実施します。九州地域は、夏場に高温が続くため、過度な中干しが稲への高温障害や登熟不良などのリスクを懸念させます。それゆえ、地域の栽培環境に見合った慎重な計画が不可欠です。

加えて、農作物の環境ストレス耐性を向上させる効果のある「バイオスティミュラント資材」を併用することを予定しています。この使用にあたり、農林水産省が2025年5月に発出した「バイオスティミュラントの表示等に係るガイドライン」に従って進めていきます。

特別限定販売の計画

今年度収穫された米は「中干し延長チャレンジ米」として、組合員向けのカタログで特別限定販売を予定しています。この機会に、消費者の皆様にはこの新たな試みの成果をお届けできることを楽しみにしています。

グリーンコープは、この取り組みを通じて得た知見をもとに、環境に配慮した米作りのさらなる発展を目指していきます。

生産概要

- 作付面積: 7反（反収は8.0～8.5俵を想定）
- 品種: コシヒカリ
- 中干し開始時期: 2025年6月下旬（予定）
- 販売: 2025年9月下旬から限定販売予定

グリーンコープ共同体について

一般社団法人グリーンコープ共同体は、2018年に設立され、現在では九州や近畿、中国、福島の16の生協及び各種団体と共に、地域に根ざした生活協同組合として活動しています。
「安心・安全な食べ物を子どもたちに届けたい」という母親の願いを基に、それぞれの地域を豊かにすることを目指しています。

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