和歌山県田辺市における交通施策の新たな一歩
和歌山県田辺市の本宮地域では、観光客が増加する中で公共交通機関の利用が課題となっていました。そこで、ルミーズ株式会社とオムロン ソーシアルソリューションズ株式会社が新たに「aegise2.0 Transit Gateway」を導入し、公共ライドシェア「meemo」と連携したタッチ決済サービスの実証運行を開始しました。これにより、バスやライドシェアの利用者に対し、手軽な決済方法が提供されることが期待されています。
導入の背景
春や秋には世界遺産「熊野古道」を訪れる観光客が多く、特に外国人旅行者が増加しています。しかし、旅館から登山口へ向かう公共交通機関が限られているため、ピーク時には大変混雑し、観光客のニーズに応えられない状況が見られました。こうした課題を解決するため、田辺市は公共ライドシェアを導入し、観光客の移動をサポートするプロジェクトとして、実証運行をスタートしました。
新たな決済方法
今回の実証運行では、アプリによる事前決済が不要なシステムが採用されています。乗車時に、タッチ決済対応のクレジットカードやスマートフォンを決済端末にタッチするだけで、スムーズに乗車が可能です。そして、降車時には再度タッチすることで運賃の支払いが完了します。このシステムは、特にインバウンド観光客にとって、言語の壁を越えて利用しやすい環境を提供します。
実施概要
この実証運行は、2025年11月1日から11月30日まで和歌山県田辺市の本宮地区で行われ、Visa、JCB、American Express、Diners Club、Discoverの各カードブランドが対応しています。通常のバスやライドシェアとは異なる決済方式を用いることで、観光客にとっての利便性向上を図ります。
'meemo(ミーモ)」の役割
OSSが2019年から提供している公共ライドシェア「meemo」は、地域の交通問題解決を目指し、公共交通としての地位を確立するための調査から運用までをサポートしています。この取り組みは、地域社会のニーズに寄り添った公共交通の新たな形を模索しています。
ルミーズの「aegise2.0 Transit Gateway」
ルミーズが提供する「aegise2.0 Transit Gateway」は、鉄道、バスなど様々な交通手段でのタッチ決済を容易にする仕組みを提供します。これにより、公共交通機関における運賃収受システムとの連携が容易になり、新たな決済方法の導入を促進します。
今後の展望
ルミーズは「meemo」との協力により、公共ライドシェアに多様な決済手段を導入し、地域社会の持続可能性への貢献を目指します。今後、地方自治体や交通事業者とともに、新たな交通サービスの基盤を築いていく計画です。
詳細情報
本プロジェクトに関する詳しい情報は、田辺市の公式ウェブサイトやルミーズのプレスリリースで確認できます。