不動産業界の人材改革を支える最新手法とその実践

2025年9月18日、オンラインセミナー「不動産業界特化！『採用』と『業務改善』で人と組織を強くする最新手法」が実施されました。このセミナーは、株式会社給与アップ研究所と株式会社Palace Consultingの共催により開催され、離職率の高さや採用の難しさに直面している不動産業界に向けて、実践的なアプローチが紹介されました。

セミナーの概要

このオンラインセミナーは、不動産業界の採用と業務改善に特化した内容であり、約1時間にわたり実施されました。参加は無料で、セミナーの参加者には登壇時の資料が提供されました。このセミナーの主な目的は、「人が集まらない」「辞めてしまう」という課題を解決することです。本セミナーでは、表面的な採用ノウハウではなく、業務の棚卸しと採用基準の明確化という深いアプローチが提供されました。

採用課題解決の鍵は業務の見える化

株式会社給与アップ研究所からは、採用前に実施すべき業務の可視化についての解説が行われました。ジョブオペ®という手法を用いた業務棚卸しは、属人化や無駄を解消し、必要な役割を明確にする重要なプロセスです。このアプローチによって、業務の再設計が可能となり、採用プロセスの効率化が図られます。

さらに、不動産仲介業に特化したKPIツリー設計の具体例も示され、反響件数や成約率などの指標がどのように組織の粗利最大化に寄与するかが論じられ、参加者からの関心を集めました。

戦略的な採用のための「モノサシ」

次にPalace Consultingは「モノサシ採用」という新しい採用概念を紹介しました。これは、従来の「勘と経験」に依存せず、活躍する人材の行動特性やスタンスを可視化する手法です。採用後の早期離職やミスマッチの原因は、求める人物像をきちんと定義できていないことにあると強調され、明確な評価基準を設けることが採用の再現性を高める鍵であると示されました。

2社のアプローチによる再現性のある組織づくり

セミナーの終盤では、両社の強みを組み合わせた新たなアプローチが提案されました。第一のステップとして給与アップ研究所がジョブオペ®を用いて業務棚卸しや業務設計、評価制度を構築し、第二のステップでPalace Consultingがモノサシ採用により人物像を明確化し基準化を行います。この2ステップを連携させることで、人材が活躍できる条件が整い、採用活動の再現性が高まるという全体像が浮かび上がります。