日詰平井邸でサケ製造開始
2024-02-06 12:54:15
国指定文化財「日詰平井邸」でクラフトサケ生産がスタート!
国指定文化財「日詰平井邸」でのクラフトサケ製造開始
紫波町に位置する国指定重要文化財「日詰平井邸」が、2024年1月18日から新たにクラフトサケの製造を開始します。この歴史的な建物は、1921年に12代平井六右衛門によって建設された和風建築で、当時の内閣総理大臣・原敬も招かれたことがあり、その文化的価値は非常に高いものです。
日詰平井邸は、2016年に国から重要文化財に認定され、以降、空き家状態が続いていました。しかし、2022年に代表者が地域の人々が集う場として活用することを決意し、フォトウエディングや朝市などのイベントに利用され始めました。さまざまな活動を通じて、家族の亡き後もこの場所が地域に貢献できるよう努力が重ねられてきました。
その一環として醸造業の復活も計画され、クラウドファンディングでの資金調達に成功。目標の250万円を初日に達成し、全国からの300人以上の支援者たちから約1,050万円が集まりました。この資金を使い、日本政策金融公庫や地元の銀行などと連携し、合計で2,750万円を調達することに成功しました。これにより、日詰平井邸内の造り蔵に醸造設備が設けられ、ついに製造免許も取得されました。
製造するクラフトサケとは?
日詰平井邸で製造されるクラフトサケは、新たなタイプの日本酒であり、酒税法上は「その他の醸造酒」に分類されます。メインの原料は米、米麹、水ですが、紫波町特産のもち米を使用した発芽玄米を副原料として加えるなど、ユニークな製法が採用されます。これにより、香味がより鮮明な酒が製造可能となり、スパイスやフルーツを用いた新しい味わいも展開される予定です。
具体的には、3つの新商品が発表されており、どれも紫波町の特徴を生かしたものとなっています。まず、2024年2月下旬に発売予定の「Re:vive 無涯」は、岩手県産の原料を使用し、華やかな香りと瑞々しい甘味が楽しめます。続いて、3月下旬には「Re:vive 空我」が登場し、低アルコールで清澄な甘味と酸味を実現する新たなスタイルを提案します。最後に、同じく3月下旬に発売される「layer ブドウ」は、紫波町産キャンベルの果汁を加えた独自のアプローチで、まるでワインのような香味を楽しむことができます。
代表者の思い
代表取締役の平井佑樹氏は、酒造りの歴史を背景に、地域文化の発展に寄与することを目指しています。彼は、以前より日本酒の品質向上に注力してきた経歴を持ち、家族のルーツを生かした事業に挑戦しています。彼自身が手がけたブランド「平井六右衛門」は全国的にも評価されており、これからの日詰平井邸の活動にも大きな期待が寄せられています。
この新しいクラフトサケは、地元だけでなく全国に向けても広く発信され、新たな酒造文化の確立に貢献することでしょう。歴史ある倉で生まれたクラフトサケが、どのように地方の新たな魅力を引き出すのか、楽しみにされています。
会社情報
- 会社名
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株式会社平六醸造
- 住所
- 岩手県紫波郡紫波町日詰字郡山駅246番地
- 電話番号
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