インターステラテクノロジズ新取締役に隈部肇氏
宇宙のインフラ構築を目指すインターステラテクノロジズ株式会社は、2025年1月28日付でウーブン・バイ・トヨタ株式会社の代表取締役CEOである隈部肇氏を社外取締役に迎えることを発表しました。この決定は、宇宙利用と地球の課題解決に向けて、両社の関係をさらに強化するための重要な一歩です。
取締役就任の背景
隈部氏の取締役就任は、トヨタグループの一員であるウーブン・バイ・トヨタのリーダーシップが、インターステラテクノロジズにとってどのようなメリットをもたらすのかを示唆しています。両社は2025年1月7日に資本及び業務提携の合意を発表し、ウーブン・バイ・トヨタが約70億円を出資することとなりました。この提携により、インターステラテクノロジズはコーポレートガバナンスの強化に加え、低コストで高品質なロケットの量産を目指した取り組みを加速できます。
隈部肇氏の経歴
隈部氏は1986年に日本電装株式会社(現デンソー)に入社。以来、電子プラットフォーム開発や走行安全に関する多くのプロジェクトに携わり、2014年にはアドバンストセーフティ事業部担当の常務役員に就任しました。その後、自動運転に関する技術革新を先導し、2019年に自動運転の統合制御ソフトウェアを開発する「J-QuAD DYNAMICS」の代表取締役社長となりました。2023年10月1日からはウーブン・バイ・トヨタのCEOを務めており、自動運転技術の発展に貢献しています。
インターステラテクノロジズのビジョン
インターステラテクノロジズは、低価格で便利な宇宙インフラを構築し、誰もが宇宙へアクセスできる未来を実現するスタートアップ企業です。本社を北海道の大樹町に置き、東京、福島、帯広、室蘭などに拠点を構えています。これまで、観測ロケットMOMOによる宇宙空間到達に成功し、次世代の小型人工衛星打上げロケットZEROの開発に取り組んでいます。また、人工衛星開発事業「Our Stars」を通じて、国内初のロケットと人工衛星の垂直統合サービスを目指しています。
今後の展望
隈部氏の取締役就任によるクロスアイデンティティの強化は、インターステラテクノロジズにおける宇宙開発の新たな可能性を広げるでしょう。彼の豊富な経験や知見が、宇宙産業の発展に寄与し、より多くの人々が宇宙を身近に感じられる未来を実現する手助けとなることが期待されています。
インターステラテクノロジズにとって、この新しい経営陣の下での取り組みがどのような成果をもたらすのか、目が離せない状況です。これからの動向に注目です。