オムロン サイニックエックスの研究成果がICML 2025に承認
オムロン サイニックエックス株式会社(以下OSX)の共同研究が、権威ある国際会議「ICML 2025」に採択されました。この会議は、機械学習に関連する最先端の研究が集まる場として知られ、2025年7月13日から19日までカナダ・バンクーバーで開催される予定です。
研究概要
今回の採択された論文のタイトルは「The Harder Path: Last Iterate Convergence for Uncoupled Learning in Zero-Sum Games with Bandit Feedback」です。この研究では、プレイヤー間の情報共有が不可能な状況下での独立学習およびバンディットフィードバックを活用したゼロ和ゲームの学習プロセスについて考察されました。
特筆すべきは、従来の対人学習とは異なり、プレイヤーが各自の行動と報酬のみに基づいて学習を進めるため、その収束過程には大きなコストがかかる点です。著者たちは、最終的にナッシュ均衡にたどり着くための最適な収束率がO(1/T^0.25)であり、従来からあるO(1/T^0.5)の収束率に比べてかなり遅いことを示しました。この新しい知見は、機械学習の理論的な基盤をさらに深めるものといえます。
著者と共同研究者
この研究は、Côme Fiegel(ENSAE)、Pierre Menard(Meta)、Tadashi Kozuno、Michal Valko(INRIA)、Vianney Perchet(ENSAE)などの著名な研究者たちによって行われており、各々の専門性が活かされています。彼らは、理論的枠組みを基にした2つのアルゴリズムを提案し、収束率の最適化に成功しました。
オムロン サイニックエックスとは
オムロン サイニックエックスは、オムロンの理念である「近未来デザイン」を実現するための戦略的拠点です。AI、ロボティクス、IoT、センシングなど多岐にわたる先端技術の専門家が集まり、社会課題解決に向けた技術革新を進めています。また、大学や外部研究機関との共同研究を通じて、未来のビジネスモデルの構築に貢献しています。
研究の意義と今後
今回の研究が示す成果は、機械学習分野において新たな視点を提供するものであり、特にゲーム理論の適用に関して重要な知見をもたらします。OSXのような企業がこのような最前線での研究に関与することで、産業界全体にも影響を与えるでしょう。
詳細については、関連ページ
ICML 2025 ご参照ください。
この研究の成果は、オムロン サイニックエックスが未来へ向けた技術革新を進めていく道筋を示すものとともに、他の研究者にとっても刺激となる研究として期待されています。
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