ITとモビリティの融合を実現するSDVスキル標準の採用について

ITとモビリティの融合を実現するSDVスキル標準の採用について



現代の自動車業界は今、過去に例を見ない「100年に一度の変革期」を迎えています。特に、ソフトウェアが車両の価値を決定する「SDV(Software Defined Vehicle)」への移行が加速しており、これが業界全体に新たな人材ニーズを生んでいます。しかし、それに応じる人材の不足は、大きな課題となっています。そこで、一般社団法人iCD協会がこの問題を解決すべく、SDVスキル標準をiCDフレームワークに組み込む取り組みを行いました。

1. 取り組みの背景


自動車業界は、従来のメカニカルな開発からIT主導の開発へとシフトしており、その結果として、メカニック(ハード)とソフトウェア(IT)の両方の専門知識を持つ人材が求められています。iCD協会では、自動車技術会が2025年3月に発表する「SDVスキル標準」を早期にiCDのタスク・スキル構造に統合することで、この人材不足を解消することを目指しています。

これにより、企業は自社エンジニアのSDV対応能力を客観的に評価し、その評価に基づいて戦略的な人材育成プランを策定することが可能となります。

2. 取り組みの差別化要素


① ITとモビリティの「言語」の統合


IT標準であるiCDと自動車業界のSDVスキル標準を結び付けることで、異なる分野間のスキルギャップを可視化します。このアプローチにより、スムーズなスキル移転が可能になり、両者の連携が促進されます。

② 最新の「SDVスキル標準」に準拠


自動車技術会が公開した「SDVスキル標準解説書」を基にしたこの取り組みは、業界で定められたデファクトスタンダードに沿った人材戦略の構築を支援します。

③ 企業のDX推進と競争力の強化


モビリティとITが融合する時代において、新たな人材像を明確化することで、企業はデジタルトランスフォーメーション(DX)の推進を支援し、国際的な競争力を高めることが期待されます。

3. 今後の展望


iCD協会のSDVスキル標準部会は、今後もモビリティ関連企業とIT企業の知見を融合させ、実務に役立つリファレンスモデルを提供していく方針です。また、セミナーや勉強会を通じて、SDVスキル標準の普及活動を積極的に進める予定です。

企業情報


一般社団法人iCD協会の本社は東京都千代田区にあり、2018年2月に設立されました。彼らは、独立行政法人情報処理推進機構(IPA)が公開したiCDに関する研究や普及啓発活動に取り組んでいます。詳細については、iCD協会の公式サイトをご覧ください。

関連リソース


SDVスキル標準の詳細情報は、以下の解説書を参照してください。
SDVスキル標準解説書(公益社団法人自動車技術会)

会社情報

会社名
一般社団法人iCD協会
住所
東京都千代田区神田多町2-2-22千代田ビル6F
電話番号
03-4530-6226

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