2026年卒業予定者の就職意識調査結果
株式会社キャリタスが行った2026年卒大学生の就職意識調査の結果が発表されました。この調査は、2025年2月に実施されたもので、1,071名の大学3年生(理系は大学院修士課程1年生を含む)が対象となりました。以下に、多くの興味深い結果をまとめます。
1. 就活解禁前の不安
調査によれば、選考への不安が強い項目のトップは「面接」で、58.6%の学生がこれを挙げました。次いで「筆記試験」が34.7%、さらに「エントリーシート」が34.3%と続いています。就活が迫る中での不安要素は、学生にとって大きな心配の種であることが浮き彫りになりました。
2. 現在の志望業界
現在の志望業界では、「銀行」が最も人気があり、次いで「インターネットサービス」、「情報処理・ソフトウェア」が続いています。この調査結果から、急成長しているIT関連業界への関心が引き続き高く、伝統的な業界も依然として魅力的なようです。
3. インターンシップへの参加状況
インターンシップやオープン・カンパニーへの参加経験者は92.7%に達し、平均参加社数は11.2社という結果に。参加企業の中で特に「就職したい」と思った企業は平均3.4社、全体の3割にとどまることから、学生の期待と企業の評価が必ずしも一致していない印象があります。
4. 本選考受験状況と内定状況
2月1日時点で、「本選考を受けた」と回答した学生は73.3%にのぼり、前年同期よりも2ポイント増加しました。また、内定を得た学生は39.9%で、前年の33.8%を6.1ポイント上回る結果に。これは、内定状況が改善していることを示しています。
5. 地元就職の希望
地元での就職を希望する学生は、地元進学者の73.3%に達しました。一方、地元外から進学した学生の中でUターンを希望する人も30.6%で、地元への関心が顕著です。
6. 働き方についての考え方
就職に際しての考え方では、「1つの分野で専門性を高めたい」と考えている学生が45.8%、対して「幅広い業務を経験したい」と考える学生は54.2%と、業務範囲の多様性に対する関心が高い事が見受けられます。
7. 就職先の情報収集
就職先を決定する際に知りたい情報としては、「福利厚生」や「仕事内容」が6割以上を占め、他にも「勤務地」や「社風」といった多岐にわたる情報が重視されています。この傾向は、学生が働く環境においても重要な要素を求めていることを示しています。
8. 生成AIの利用状況
最後に、学業における生成AIの利用経験は84.7%に達し、就活においても66.5%の学生が生成AIを利用しているとの結果が出ています。学びや就職活動の支援ツールとしての生成AIの利用は、今後ますます重要視されるでしょう。
この調査結果から見えてくるのは、学生たちが直面する不安や選択肢、そして新たなテクノロジーの活用方法です。就職活動が進む中で、彼らがどのように自らのキャリアを築いていくのか、今後の動向が注目されます。