岐阜県高山市、新たな医療協議会を設立へ
岐阜県高山市で、地方医療の現状と課題を克服するために、飛騨地域の医療専門家と行政関係者による「飛騨圏域地域医療協議会」(仮称)が設立されることが決定しました。これは、持続可能な医療提供体制の維持・構築を目的としています。
背景と目的
8月19日、高山市の田中明市長は、画期的な共同記者会見を開催しました。この場で、飛騨地域(高山市、飛騨市、下呂市、白川村)の住民が将来的に安心して医療を受けられるようにするための取り組みを発表しました。医療の現状を踏まえ、協議会の設立が必要だと訴えました。
飛騨地域は広大な山間部に位置し、交通アクセスが問題視されています。さらに、医療従事者、特に医師不足が深刻で、人口減少が進む中で、今後さらに患者数が減少することが予想されています。このため、関係者が集まり、地域に必要な医療サービスを考えるための協議会を設立することに決まりました。
協議会の概要
名称
飛騨圏域地域医療協議会(仮称)
目的
この協議会の目的は、飛騨地域の住民が安心して適切な医療を受けられるように、医療提供体制のあり方について議論することです。
具体的には、以下のポイントが協議の中心になります。
- - 医療アクセスの向上
- - 医療人材の確保と育成
- - 大学など高度医療機関との連携
- - 介護との連携
構成メンバー
この協議会は、高山市、飛騨市、下呂市、白川村の市町村長や地元医療機関の代表者から構成されます。具体的には、岐阜県高山赤十字病院、久美愛厚生病院、飛騨市民病院、県立下呂温泉病院の病院長、そして各市の医師会からもメンバーが参加します。
設立予定日
協議会は令和7年9月に設立される予定です。事務局は高山市医療保健部医療政策課が担当します。
地域の思い
田中市長は「飛騨地域全体が一丸となり、地域住民の健康を守るために協議会を設立する。本当に必要な医療が何か、議論を重ねていきたい」と述べました。また、飛騨市の都竹市長も「今こそ協力が必要な時期。飛騨地域が一つの医療機関として機能できるように、基礎自治体が主体的に運営にかかわっていく」と強調しました。
下呂市の山内市長は、医療の全体的な連携が重要であるとし、地域全体でサポート体制を整えることが「画期的な一歩」になることを期待しています。
白川村の成原村長は「医師不足の解消は一病院だけの課題ではない」と指摘し、地域全体の医療の質を向上させるための施策が必要だと述べました。
病院関係者は協力して地域医療の未来を守るべく、率直な議論とその結果を実現するために努める方針です。特に、地域の患者が心身共に健康を保てるような医療体制の整備が急務であると認識されています。
お問い合わせ
高山市役所医療政策課へのお問い合わせは、〒506-8555 岐阜県高山市花岡町2丁目18番地、電話0577-35-3177までお願いいたします。