Microsoft 365運用における課題とAI自動化の必要性
時代のニーズに応えて、企業の業務基盤として広く使用されているMicrosoft 365。しかし、このシステムの複雑さやその運用には多くの課題があることが、新たに実施された調査から浮き彫りになりました。
株式会社テクノルが行った調査では、Microsoft 365のセキュリティ運用に関わる情報システム担当者に対し、現在の運用実態と課題がどのようなものであるのかを問いました。調査結果によると、約4割の企業が週に1~3時間も手動確認に時間を費やしている実態が明らかになりました。
手動確認にかかる時間
調査によって判明したのは、企業がセキュリティや内部規制を遵守するために多くの手間と時間をかけていることです。具体的には、アクセス権限や外部共有設定に関する定期的な監査を行っている企業が57.7%に達し、3割以上が設定変更時の申請を制度化していると回答しました。これにより、手動による監査や確認が多いとの結果が出ました。
特に、企業担当者の負担が大きいのは、手動確認が必要な項目の増加に伴い、投入すべき時間が増加することです。それに伴い、本来の戦略的業務に充てられるはずのリソースが、運用管理に消耗されている厳しい現実があります。
勝手な設定変更の発覚に気づかない
さらに、大きな問題は、約半数の企業が意図せずに行われた設定変更(ドリフト)に気づけない状況であることです。約90%の担当者が自社のセキュリティ規定に基づいて運用されていると回答しましたが、そのうち『十分維持できている』との回答はわずか22%しかありませんでした。これが意味するのは、多くの企業が表面的には安全とされていても、実際には落とし穴が潜んでいる可能性が高いのです。
ガバナンスの限界
この調査からも感じ取れるのは、手動確認や監査に依存した運営が招く「見えないリスク」の存在です。特に、ドリフトが発生してもリアルタイムで気づけない環境や、設定項目が多すぎて判断が難しいという実情が浮かび上がります。
企業のガバナンス体制が限界に達している中、担当者が感じる業務負荷は増すばかりです。実際、過去に経験したセキュリティ不備や設定ミスは、退職者のアカウントが放置されるリスクや、設定が不明瞭になるなどのトラブルを引き起こしています。
インシデントの影響
インシデントが発生した場合、その影響は企業全体に及びます。調査によると、復旧作業に伴う長時間の残業や休日出勤、従業員からの問い合わせによる業務圧迫など、さまざまな問題が顕在化しています。これらの影響を軽減するためには、迅速な対応とシステムの強化が急務となります。
AIによる自動化の期待
こうした背景を受けて、調査ではAIや自動化による運用の強化が求められています。約半数が、ID侵害後の設定変更による二次被害を自動で防ぐ仕組みや、自動での補正機能に期待を寄せています。
特に、平時における状況の可視化や、社内規定に沿った状態を維持するシステムが必要です。AIによる運用自動化があれば、手動の限界を克服し、組織の品質を向上させることが可能になります。
まとめ
調査を通じて、企業のMicrosoft 365運用における手動確認に過度に依存することの危険性が明らかになりました。AI技術の導入は、業務の円滑な運営とセキュリティ確保の両立を図るために重要なステップです。これからの導入に向けて、企業のさらなる発展が期待されます。
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