発明体験ワークショップが全国で開催
この夏、発明やデザインを体験できるワークショップが大阪を皮切りに全国各地で開催されます。特許取得を目指し、多くの学生が自分のアイデアを形にするチャンスを求めて参加しています。本記事では、特に大阪での開催内容や今後の予定について詳しくお伝えします。
大阪・梅田でのワークショップ
7月24日、大阪・梅田のOIT梅田タワーにおいて、第1回目の発明体験ワークショップが開かれました。多くの参加者が集まり、会場は熱気に満ちあふれていました。大阪府内だけでなく、京都、兵庫、果ては九州からも参加者がオンラインで繋がり、さまざまなアイデアが飛び交いました。
イベントの講師は、大阪工業大学の辰巳育男教授。彼は高校での経験も豊富で、参加者の間を回りながら「不便」を見つけ出す手助けをしました。「部活動の中で何に困っているか?」と問いかけることで、参加者たちの課題発見を引き出し、問題解決のためのアイデアを巡らせる手法を教えました。
課題解決手法
参加者たちは、自分の考えた解決策を2つの手順で進めました。まずは自分で考え、次に先行技術の調査を通じてアイデアをブラッシュアップ。既にアイデアを準備していた参加者は、専門的なアドバイスを受けることで、さらに具体性を増していきました。
先行技術文献調査
発明に欠かせない先行技術文献調査も行われました。特許情報プラットフォーム「J-PlatPat」を使用し、参加者は自分のアイデアが過去に類似しているかを確認しました。特許審査官経験のある指導者が、使い方を直接教えてくれるため、参加者は貴重なスキルを得ることができます。これにより、自分の考えが本当に新しいものなのかを知ることができ、重要なステップとなります。
アイデアの具体化
各自のアイデアを言葉にする作業は意外にも難しく、同じ学校から来た参加者同士が協力し合い、自分たちの知恵を出し合いました。会場は、熾烈なアイデアの交流でさらに活気づき、時には現役プロ野球選手がかつてコンテスト受賞者であったという話題も飛び出し、和やかな雰囲気が広がりました。
応募書類の提出
ワークショップイベントの一環で、参加者はその日中に提案書を完成させようと奮闘。時間ぎりぎりまでアイデアを練り、応募書類を提出する姿や、未完のまま持ち帰ってより良い形に仕上げると意気込む声が聞こえてきました。参加者たちの達成感と満足感は、心地よい疲れと共に一日を締めくくりました。
今後の開催情報
このワークショップは、パテントコンテストやデザインパテントコンテストへの応募を通じて、特許権や意匠権の獲得を目指すものです。この夏、一日限りの特別な体験を通じて、実際に権利を手に入れる学生も毎年現れています。
今後のスケジュールは以下の通りです。
- - 7月29日(土) 仙台(東北大学片平キャンパス)
- - 8月6日(日) 東京(虎の門三井ビル)
- - 8月10日(木) 広島(広島YMCA)
- - 8月16日(水) 東京(虎の門三井ビル)
全日程共通の参加費は無料で、オンラインも同時参加可能です。詳細は特設サイトを参照ください。
特設サイト
コンテスト概要
「令和5年度パテントコンテスト/デザインパテントコンテスト」は、参加者が身近な社会の課題から新しいアイデアを生み出し、権利を得る経験を提供するためのコンテストです。過去20年以上にわたり、多くの若者がこの場を通じて自身のアイデアを形にしてきました。興味のある方はぜひ応募を検討して、特許取得への第一歩を踏み出してください。