電動トゥクトゥクで学生の移動体験を革新!eMoBiとJR東日本スタートアップ、法政大学が連携した実証実験結果
電動トゥクトゥク「Paco(パコ)」を活用したレンタルサービス『Emobi (えもび) 』を展開するeMoBi株式会社、JR東日本スタートアップ株式会社、法政大学が連携し、学生の登下校時間の有効活用や通学における移動体験の価値向上に関するニーズ調査を行う実証実験を行いました。
本実証実験は、法政大学多摩キャンパスが目指すソーシャル・イノベーション/作り続けるキャンパスという理念に基づき、同大学ソーシャル・イノベーションセンター(SIC)の教育プログラムの一環として実施されました。
多摩キャンパス所属の学生は、登下校時のバスの待ち時間などに課題を感じており、電動トゥクトゥク「Paco」を導入することで、二酸化炭素排出量削減、時間の有効活用、通学体験の向上を目指すレンタルサービス事業を提案しました。
実証実験の概要
実証実験は、JR東日本の相原駅と西八王子駅の2駅を起点とし、法政大学多摩キャンパスとの間を自由に走行できる移動体験を提供しました。
西八王子駅⇔法政大学多摩キャンパス運用期間: 2024年5月20日(月)~ 24日(金)
相原駅⇔法政大学多摩キャンパス運用期間: 2024年5月27日(月)~ 31日(金)
利用料金:
往復(登下校):一律1,200円
* 自由走行: 1,000円/h
実証実験の成果
(1)想定利用目標大幅達成、130%の稼働率
10日間2台で、1日4回の登下校利用を想定していましたが、9日間で37回の登下校貸出、10回の自由走行、合計47回の利用がありました。特に下校時の利用ニーズが高く、1日に5回貸し出される日もあったようです。これは、学生が下校時に地域の飲食店や施設を利用したいというニーズがあるためと考えられます。平均利用時間は1時間でした。
(2)複数人で体験する周遊手段の有益性
車載GPSデータによると、学生は1日平均半径8km圏内で移動、周遊していました。友人同士で飲食店や施設に立ち寄り、友人を離れた沿線の駅まで送迎するといった活用事例が確認されました。また、利用者アンケートでは、81%の学生がEmobiによって行動範囲が広がったと感じていると回答しました。このことから、複数人で自由走行できる手段を提供することは一定のニーズがあると推察できます。
(3)今後の展望
今回の実証実験では、新たな移動手段の学生ニーズと周遊性を分析しました。今後は、地域連携を強化することで学生がより利用しやすいシーンを増やし、車両アップデートによる利便性向上、学生以外も対象とした地域周遊に繋がる施策展開を予定しています。
電動トゥクトゥクが地域活性化に貢献する可能性
電動トゥクトゥクは、環境負荷の低減と、学生たちの移動体験の向上だけでなく、地域の活性化にも貢献する可能性を秘めています。学生による地域施設の利用や、地域住民との交流機会の増加が期待されます。
eMoBi、JR東日本スタートアップ、法政大学による今回の実証実験は、電動トゥクトゥクが新たな移動手段として、学生生活、地域社会、そして未来のモビリティのあり方に大きな可能性をもたらすことを示唆しています。