音声AIが変える行政サービス
広島県三次市では、株式会社Verbexと協力し、音声AIを活用した新たな市民向け電話対応の実証実験をスタートしました。この取り組みは、市民が日常的に行う問い合わせに即座に応え、行政サービスの質を向上させることを目指しています。
実証実験の背景
自治体には、生活インフラや福祉、子育てに関する多様な問い合わせが日々寄せられています。三次市でも、特に「ごみの分別方法」や「ごみの収集日」といった、頻繁に寄せられるお問い合わせが多く見られます。実際、1日に15〜30件の電話問い合わせがあり、市ホームページのチャットボット「きりこちゃん」でも多くの質問が寄せられるなど、これらの情報は市民にとって非常に重要です。
特に、電話対応は開庁時間に制約されるため、市民が必要なタイミングでの回答が難しいという課題もあります。そこで、音声AIを導入することにより、時間や場所を選ばずに情報提供を行う新しい仕組みを検討しました。
実証実験の具体内容
今回の実証実験では、Verbexの音声AIが、市民からの専用電話への問い合わせに対して自動で応答するシステムを導入します。市民が電話をかけると、音声AIが問い合わせ内容を聞き取り、事前に整備されたFAQや行政情報に基づいて、即座に回答します。
AIが回答可能な内容にはその場で応じ、もし難しい場合や個別の事情が絡む問い合わせについては、担当職員へと引き継がれる運用です。この実証実験は、2026年7月1日から7月31日までの期間に実施される予定です。
庁内実証から市民向け実証へ
Verbexは、2026年3月に三次市役所と合同で音声AIの庁内業務への実証実験を行いました。この際には、誤回答率0%を達成し、音声AIによる行政業務の可能性が示されました。今回の実証では、その成果を活かし、市民からの実際の問い合わせに対する対応を外部へ拡大する取り組みとなります。
期待される効果
音声AIが市民生活における定型的な問い合わせに対応することで、市民は電話を通じて簡単に必要な情報にアクセスできる環境が整います。また、職員は定型的な問い合わせ対応から解放され、より専門的な業務に集中できる時間を得ることができるでしょう。さらに、AIによる問い合わせデータの分析は、市民がどの情報で迷っているかを把握し、サービスの改善にも役立てられます。
今後の展望
今回の実証実験で得られるデータや成果を基に、Verbexはさらに広範な行政電話対応への展開を目指しています。将来的にはごみの問い合わせに加え、広報情報や子育て、福祉などの手続きに関する接続も視野に入れています。
株式会社Verbexとは
Verbexは、「声で世界をつなぐ」をミッションに、音声対話技術の研究開発に取り組んでいるスタートアップ企業です。音声AI技術を活用することで、自治体の業務効率化と市民へのサービス向上を目指しています。すでに25カ国で56件の特許を持つなど、国際的な展開も行っています。
詳細は
Verbexの公式ウェブサイトをチェックしてください。