次世代ワイヤレスSoC「nRF54Lシリーズ」登場！Nordic SemiconductorがIoT市場に新たな革新をもたらす

Nordic Semiconductor、次世代ワイヤレスSoC「nRF54Lシリーズ」でIoT市場を牽引

ノルウェーのファブレス半導体企業であるNordic Semiconductorは、IoT分野において新たな革新をもたらす次世代ワイヤレスSoC「nRF54Lシリーズ」を発表しました。このシリーズは、すでにBluetooth LEソリューションの世界的リーダーであるNordic Semiconductorが、低消費電力ワイヤレス技術の最前線でその地位を確固たるものにすることを目指しています。

「nRF54Lシリーズ」は、高効率性、優れた処理能力、そして柔軟な設計オプションを提供し、Bluetooth LEやIoTアプリケーションの増加するニーズに対応します。特に、ウェアラブル、スマートリング、ゲームコントローラー、HIDデバイス、医療機器、スマートホーム、産業用IoT製品など、幅広い用途への展開が期待されます。

nRF54Lシリーズの3つのデバイス

「nRF54Lシリーズ」は、シンプルで大量生産される製品から高度な要求に応える設計まで、幅広いニーズに対応できる3つのデバイスで構成されます。

nRF54L15: 高度なアプリケーションに最適です。
nRF54L10: 中間的なオプションとして、様々なアプリケーションに使用できます。
nRF54L05: コストに敏感なIoTデバイス向けに最適化されており、スマートタグや電子棚札、資産トラッカーなどの大量生産用途に適しています。

nRF54Lシリーズのキーポイント

高性能なArm® Cortex®-M33プロセッサ: 128 MHzで動作し、アプリケーションソフトウェアとワイヤレスプロトコルスタックを単一のチップでサポートします。外部MCUや追加のメモリの必要性を低減し、設計の簡素化とコスト削減を実現します。
豊富なメモリ: 「nRF54L15」は1.5 MBの不揮発性メモリ（NVM）と256 KBのRAMを搭載し、要求の厳しいアプリケーションに対応できます。「nRF54L10」は1.0 MBのNVMと192 KBのRAM、「nRF54L05」は0.5 MBのNVMと96 KBのRAMを搭載しています。
コンパクトな設計: 2.4 x 2.2 mmの超小型WLCSPパッケージオプションを採用し、「nRF52840」に比べて50％小型化されています。また、6x6ピン互換のQFNパッケージにより、設計の柔軟性と製造コストの最適化を実現しています。
低消費電力RISC-Vコプロセッサ: 外部コンポーネントを追加することなく高度なアプリケーション要件をサポートし、BOMコスト削減とコンパクトな設計を実現します。
マルチプロトコル対応: Bluetooth LE、Bluetooth Mesh、Thread、Matter、Zigbee、Amazon Sidewalk、および2.4 GHz独自プロトコルをサポートし、最大4 Mbpsのデータレートなどの機能強化が特徴です。また、Bluetooth 6.0への対応も将来の製品で保証されています。

nRF54Lシリーズのメリット

消費電力削減: 市場をリードするnRF52シリーズに比べて、消費電力をさらに削減しました。
処理能力向上: 処理能力を2倍、処理効率を3倍向上させました。
* セキュリティ強化: TrustZoneアイソレーション、タンパーセンサー、強化された暗号アクセラレータなどの機能を統合し、高度なセキュリティ要件に対応します。

開発サポートと提供状況

新しい「nRF54L15 DK（開発キット）」は本日より注文可能で、「nRF54Lシリーズ」全体（nRF54L10およびnRF54L05を含む）が評価および開発に幅広く利用可能です。迅速な開発とコンセプト実証を可能にするソフトウェアエコシステムに加え、詳細なドキュメント、オンライン講座、世界クラスの技術サポートが提供されます。

「nRF54L15」は現在、特定の顧客向けにサンプル提供中で、nRF54L15、nRF54L10、およびnRF54L05はすべて2024年末までに量産体制に入る予定です。