東芝取締役会への要望
2021-04-26 10:30:21
3Dインベストメント・パートナーズが東芝取締役会に公開書簡送付、企業価値向上の要望を訴える
3Dインベストメント・パートナーズ、東芝取締役会に公開書簡送付
シンガポールに拠点を持つ3Dインベストメント・パートナーズが、株式会社東芝の取締役会に宛てて公開書簡を送付しました。この書簡では、東芝の企業価値を向上させるために、株主構成の見直しを含む包括的かつ客観的な戦略的選択肢の再検討を求める姿勢が示されています。
書簡の背景
3Dインベストメント・パートナーズは、東芝の大株主に投資一任運用サービスを提供している企業で、4月に取締役会議長に送った書簡に関連する懸念を再度伝えるため、この公開書簡を発表しました。特に、過去の不祥事が企業に与えた影響と、それによって資本市場での評価が著しく低下している現状について言及しています。
不信の連鎖による評価の低下
公開書簡の中では、東芝が依然として市場で過小評価されていることが指摘されました。これは、過去のガバナンスに対する疑念から来るものであり、その結果として不信の連鎖を生んでいます。この状況が続けば、ステークホルダーへの価値提供が難しくなると警告しています。3Dインベストメント・パートナーズは、東芝が持つ技術力やブランド力、知的財産の価値が過小評価されているとし、その本来の価値は1株当たり6,500円以上であると主張しています。
戦略的選択肢の再検討の要望
さらに、3Dインベストメント・パートナーズは、東芝の取締役会に対し、現在の企業の岐路についてしっかりとした議論を行うよう促しています。特に、PEファンドからの買収提案やキオクシア株式の価値最大化について、具体的なステップを踏むことが望ましいと述べています。企業が持つ選択肢を網羅的に検討することで、信頼関係の再構築や株主の期待に応えることができると期待しています。
ガバナンスの健全化と市場評価の変化
書簡では、健全なガバナンスの確保と信頼回復こそが、企業価値の向上へと繋がると強調されています。また、CVC Capital Partnersが東芝へ向けた関心を持ち続けていることも触れられており、他のPEファンドからも関心を示す動きがあるとしています。
3Dインベストメント・パートナーズは、取締役会に対して「戦略的選択肢の再検討プロセス」を開始することを要望しながら、透明性のあるプロセスを求めています。特に、非公開化提案に対する経営陣の反発という認識の誤りを早急に否定する必要があると強調します。これは企業価値を向上させるための一歩であり、ステークホルダーの期待に応えるための重要な試金石と位置付けています。
結論
3Dインベストメント・パートナーズは、全ての株主が企業価値向上のために信頼できる環境を整備することを求めており、真剣な協議と選択肢の検討を促しています。この公開書簡は、企業としての持続可能な成長を確保するために、取締役会と経営陣が取るべきアクションの重要性を再確認する機会と考えられます。
会社情報
- 会社名
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3D Investment Partners Pte. Ltd.
- 住所
- 250 North Bridge Road,#13-01 Raffles City Tower, Singapore
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