Zabbixとたけびし、製造業の未来を切り拓く連携
2023年10月、
Zabbix Japan LLC(本社:東京都港区、代表:寺島広大)と
株式会社たけびし(本社:京都市右京区、代表取締役社長:岡垣浩志)は、IoTデータアクセスユニット『デバイスゲートウェイ』との相互接続検証を無事に終え、両者のシステムの連携が可能であると確認しました。この連携により、製造業の現場におけるIT(情報技術)とOT(運用技術)の統合監視が新たな次元に進化します。
製造現場の課題解決
製造業では、現場の制御機器(OT)と情報システム(IT)の間に存在する情報の断絶が問題視されています。このギャップにより、データの有効活用や遠隔監視が難しく、効率の悪化を招いています。しかし、Zabbixとたけびしの連携により、製造現場にある各種PLC(プログラマブルロジックコントローラ)やFA(ファクトリーオートメーション)機器、センサーから得られるデータを、デバイスゲートウェイを介してZabbixで可視化・蓄積することが実現しました。
これにより、稼働状況の長期的な把握やアラート通知といった高度な監視手法が可能になります。今回の検証では、特に以下に焦点が当てられました。
1. データ連携の確認
Zabbixでは、MQTTおよびHTTP POSTプロトコルを通じて、PLCから収集したセンサーデータをデバイスゲートウェイ経由で送信し、正常に受信・蓄積・グラフ表示ができることを確認しました。この連携により、製造現場からリアルタイムでデータが収集され、スムーズな可視化が実現されます。
2. SNMPを用いたゲートウェイの状態監視
また、デバイスゲートウェイ自体の状態をSNMP(Simple Network Management Protocol)で監視し、常時稼働状況を確認できることも確認されました。これによって、ITとOTの垣根を越えた統合的な監視体制が確立されます。
未来に向けた取り組み
Zabbix Japanとたけびしは、製造業におけるIT/OT統合監視のニーズに応えるべく、さらなる連携強化とソリューションの提案を進めていく方針です。特に、2025年7月9日から11日に千葉の幕張メッセで開催される「ものづくりワールド東京/第3回製造業DX展」への出展計画があります。このイベントでは、Zabbix、デバイスゲートウェイ、及びZabbixパートナー企業のソリューションが一堂に展示される予定です。会場では連携ソリューションのデモも行われ、最新技術を直接体験できる機会も提供されます。
たけびしからのエンドースメント
たけびしからは、Zabbixの取り組みに対し、「統合監視の実現に向けて、両社のソリューションの組み合わせが大変重要です。製造業のお客様に寄り添った課題解決に向けて、Zabbix Japanとの協業を強化していきます」とのコメントが寄せられています。
(たけびし ソリューション開発部 部長 植木義久)
Zabbixとデバイスゲートウェイの詳細
Zabbixについて
Zabbixは、ネットワーク機器、サーバー、クラウド、アプリケーションを監視する統合ソリューションです。高い拡張性と柔軟な設定が魅力で、世界中で数百万人に利用されています。
Zabbix公式サイト
デバイスゲートウェイについて
たけびしのデバイスゲートウェイは、産業用プロトコルに対応した通信制御を行い、製造現場のデータを安全にクラウドやITシステムへ連携します。MQTTやHTTP/REST等のプロトコルに対応。
デバイスゲートウェイ公式サイト
まとめ
今回の連携検証を通じて、Zabbixとたけびしは製造業の未来を切り拓く重要なステップを踏み出しました。これにより、高度なIT/OT統合監視は現実のものとなり、製造業の効率と生産性向上に大きく寄与することが期待されます。