農機具王の調査結果、現役生産者が語る大変な農作物
2024年、農機具王による独自のインターネット調査が行われました。この調査には、全国から103名の農作物生産者が参加し、彼らが考える「作るのが最も大変な農作物」についての意見を集めました。調査は、LINEのアンケート機能を用いて7月4日から7月21日までの期間に実施されました。
調査の結果、全体の27.1%に当たる29名が「米」を最も大変だと回答しました。次いで「野菜」が14.0%の15名、「果樹」が8.4%の9名という結果が出ています。それぞれの作物に対する理由を詳しく見ていきましょう。
「米」が最も大変な理由
米を選んだ生産者の多くは、その栽培過程の煩雑さを指摘します。田起こしから始まり、代かき、田植え、刈取り、さらには乾燥やもみすりまで、長時間にわたる工程が求められます。特に水管理は繊細な作業であり、気象条件にも大きく左右されます。ある農家は、「台風や強風が害を及ぼすと、労力が水の泡になる」と語り、労働の厳しさが伺えます。また米作りには高額な機械投資も必要になるため、経済的な負担が重くのしかかります。
野菜作りの難しさ
次に「野菜」を選んだ生産者の意見は、主に出荷時期の短さと作業の早朝からの開始に関わる問題です。収穫のタイミングを逃すとすぐに品質が落ちてしまうため、常に気を配らなくてはなりません。また、成長が早く気象に敏感なため、季節の変わり目には特に注意が必要とされています。作業の多様性とそれに付随する管理業務の多さが、生産者にとって大きな負担となっています。
果樹の栽培の厳しさ
果樹を選んだ方は、日本における果樹栽培の特異性を挙げます。消毒や運搬作業が主で機械化が難しいため、多くの作業が手作業に頼らざるを得ません。また、剪定や受粉など、多様な作業が要求され、時間と労力がかかります。この作業は高所で行うことも多いため、身体への負担も大きくなりがちです。
まとめ
調査から明らかになったのは、いずれの作物においても労働力の確保が大きな課題であることです。特に機械化が進んでいない作業や手間がかかる作物では、効率的な労働力の配分が必要です。高齢化が進む日本の農業の現状では、身体的負担も大きく、質の良い労働力の確保が急務となっています。
その解決策として、IoTやAIを活用した農業のスマート化が求められています。具体的な取り組みとしては、ドローンを利用した農薬散布や、各種センサーによる作物の生育管理があり、労働力の削減や生産性の向上が期待されています。また、農業機械の導入による負担軽減も重要なテーマです。果樹の剪定作業にロボットを導入することで、高所作業の危険性を減らし、作業効率を高めることができます。
農機具王は、中古農機具という比較的に導入しやすい商品を取り扱っており、小規模生産者でも手に入れやすい価格で機械を提供していきます。農業業界の活性化に向けて、今後も生産者を対象とした調査を継続していく所存です。
以上の結果は、農業の未来についての考察にも繋がるものであり、生産者の声を反映させた議論が必要です。