「ブラタモリ」案内人と学生たちが巡る伊豆半島フィールドワーク
静岡大学の小山真人名誉教授が案内役を務めたフィールドワークが、2024年12月7日に静岡県伊東市で行われました。このイベントは、基礎地盤コンサルタンツ株式会社の主催で、NHKの人気番組「ブラタモリ」の説明者でもある小山教授の解説のもと、ジオパークとして認定されている伊豆半島の地形を体感し、防災意識や地質への理解を深めることを目的としています。
今回のフィールドワークには、首都圏から集まった学生と若手社員の合計20名が参加しました。テーマは「そこが知りたい!地形・地質と火山防災—歩いて巡る伊豆半島のジオサイトと火山防災—」。参加者は、火山活動によって形成された地層や地質構造を観察し、学びながら防災対策の重要性を体感しました。特に、自然災害リスクが高い伊豆半島の地形と、その防災の関連を知る貴重な機会となったようです。
企画の背景と目的
近年、土木系の学生たちの地形や地質への関心が薄れてきており、これは業界全体の課題と受け止められています。基礎地盤コンサルタンツは、この問題に対処するために「そこが知りたい」シリーズを立ち上げました。これにより、安全なインフラ構築に向けた基礎的な知識を普及することを目指しています。
今回の行程では、まず「ジオテラス伊東」で地層形成の原理や伊豆半島の地理的な背景を学びました。その後、火山活動によって形成された城ヶ崎海岸や大室山を訪れました。学生たちは、専門家の解説を受けながら自然の魅力と地質の重要性を直接体験しました。
参加者の声
参加者からは、学びの深さと同時に楽しさを感じたという感想が寄せられました。ある学生は、「小山先生の話を聞きながら歩くことで、普段何気なく見ている景色が全く違って見えてきた」と語ります。また、別の学生は「地盤工学の知識が、大室山を含む伊豆東部火山群の防災体制を検討する上で生かされていることを実感しました」と述べ、学んだ内容が将来のキャリアにどうつながるのかを考える貴重な機会となったようです。
企業の社会的責任と今後の展望
基礎地盤コンサルタンツは、地域の自然環境やジオパークの実践を通じて、防災意識の向上や地域貢献を目的としたジオツーリズムに取り組んでいます。今後も、地域との連携を深め、持続可能な観光開発を進めていく方針です。
また、次回のジオツーリズム企画も予定されており、参加学生たちには、地形地質への理解をさらに深める機会が提供される予定です。基礎地盤コンサルタンツは、社会に役立つ人材育成の観点からも、今後積極的にプログラムを展開していく方針です。
このように、「ブラタモリ」の案内人である小山教授と共に行ったフィールドワークは、学生たちに地質や防災の重要性を再認識させる結果となりました。