ブラジル産グリーンプロポリスの研究
株式会社山田養蜂場が、岡山理科大学と協力して行った研究が注目を集めています。この研究では、ブラジル産のグリーンプロポリスががん幹細胞に対してどのように作用するかを検証しました。最近の日本ではがん患者数が増加しており、その中でがん幹細胞の役割が注目されています。がん幹細胞はがんの進行に深く関与し、抗がん剤への耐性も持っています。したがって、その機能を抑制することは重要な治療法の一つとなります。
研究の背景と重要性
令和3年度の厚生労働省による報告によると、日本では約99万人ががんに罹患していると言われています。がんは日本人の死因の第1位であり、4人に1人ががんで命を落としています。この現状に対して、がん幹細胞の研究が進められてきました。がん幹細胞の特性を理解し、それを制御することで、新たな治療法に繋がる可能性があるためです。
プロポリスの効果
今回の研究では、ブラジル産グリーンプロポリスががん幹細胞の増殖能を抑制することが確認されました。具体的には、大腸がん細胞株由来のがん幹細胞にプロポリスを添加した結果、コロニー形成能が有意に低下しました。これにより、プロポリスががん幹細胞の数を減少させる可能性も示唆されました。さらに、がん幹細胞マーカーも減少したことから、プロポリスの有効性が立証されたと言えるでしょう。
今後の方針
この研究によって、ブラジル産グリーンプロポリスのがん治療への応用が期待されています。山田養蜂場は、これからもプロポリスやローヤルゼリー、蜂の子などのミツバチ産品に関する研究を進め、予防医学の観点からの「アピセラピー」に貢献していく意気込みを見せています。この研究成果は、2025年9月25日に開催される第84回日本癌学会学術総会で公表され、人々の健康寿命延伸に寄与することが期待されています。
まとめ
日本で増加するがん患者数に対応するため、ブラジル産グリーンプロポリスは有望な治療候補として考えられています。今後の研究の進展に注目が集まります。