製造業DX推進の課題
2023-07-04 10:00:03
製造業界におけるDX推進とBCP導入時の紙書類電子化の課題とは
製造業界におけるDXとBCPの背景
製造業の現場で進められているDX(デジタルトランスフォーメーション)は、デジタル技術を駆使して企業の競争力や生産性の向上を目指す取り組みです。同時に、BCP(事業継続計画)も重要なテーマとして浮上しています。BCPは、自然災害や事故などによって事業が中断された場合に、重要な業務を如何に継続するかを考える計画です。これらの取り組みを進める上で、「バイタルレコード」と呼ばれる重要文書の管理、特にその紙から電子への移行は大きな課題となっています。
なぜ紙書類の電子化は進まないのか?
今年4月に富士マイクロ株式会社が製造業の経営者を対象に行った調査によると、重要な紙書類の保存方法について、「一部電子化して保存している」と応えたのは31.8%にとどまりました。28.2%は「すべて紙のまま保存している」とし、電子化が進んでいるとは言えない状況です。
特に、紙のままで保存する理由としては、「紙の方が使いやすいから」との回答が32.2%、「社内規定や従来の習慣に従っている」が31.3%、「法律上、紙保存が必要」との意見が25.1%を占めました。これらの結果から、製造業界全体としてのペーパーレス化の推進は遅れていることがわかります。
どのような文書が電子化されているのか?
調査では、電子化している書類の代表例として、「製造に関する記録類や規程類」、「契約書類」や「議事録」などが挙げられています。多くの企業が一部の書類に関しては電子化を進めていますが、完全に移行している企業は少数派です。
電子化したデータの管理方法
保存媒体についても調査が行われました。56.5%の企業が「社内サーバー」に保存しており、次いで各担当者のパソコン34.5%、クラウドサービス30.3%という結果が出ました。重要なデータの管理が社内のサーバーで行われている反面、各担当者のパソコンに依存している状況もあり、データ管理の一元化が求められています。
BCPにおける文書電子化の重要性
BCPの観点からも、文書の電子化は欠かせません。災害や事故発生時に、紙の書類が消失するリスクは高く、電子データへの移行はそのリスクを大幅に軽減します。しかし、法令遵守やセキュリティに対する懸念が、企業の電子化の進展を妨げる要因ともなっています。
電子化に関する意識の変化
今後のデジタル化を見据えた企業の経営者からは、「セキュリティを確保した上での電子化が重要」という声が多く上がっています。また、電子化を外部に委託する際には、セキュリティ、価格、そして正確性が価値基準として重要視される傾向が見られます。
おわりに
製造業界のDX推進に向けて、今後は紙媒体の文書の電子化が求められています。DXの実現は、単なるコスト削減にとどまらず、業務を効率化するための方法としても注目されています。企業が安全かつ効率的に文書の電子化を進めるために、強固なセキュリティ体制や専門的な支援が必要となるでしょう。今回は、情報セキュリティにも配慮した電子化サービスを提供する富士マイクロ株式会社を活用することで、事業継続計画を強化し、DXを加速させるチャンスを掴んでほしいと思います。
会社情報
- 会社名
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富士マイクロ株式会社
- 住所
- 熊本市東区石原1-3-53
- 電話番号
-
096-380-6661