イトーキがHBAのオフィスリニューアルを支援
株式会社イトーキは、地方の総合ITソリューション企業である株式会社HBAの本社オフィスを全面的にリニューアルするプロジェクトを担当しました。この取り組みは、地方におけるDX人材の採用と定着という重要な課題に応えることを目的としており、社員が「働きたい」「働き続けたい」と感じる職場環境を実現することが狙いです。
地方の人材確保に向けた取り組み
昨今、日本では生産年齢人口の減少が続いています。特に地方における高度なDX人材の確保と定着は、企業の経営にとって大きな課題です。そのため、HBAは人的資本経営の理念を取り入れ、社員が安心して働ける環境づくりと生産性の向上に取り組んできました。
イトーキは、HBAの8階建てビルの4フロアを対象に、共用部分の空間構成や動線設計、素材選びを行いました。オフィスのコンセプトは「全社員の拠り所」。自然との調和を重視し、地元の資材をふんだんに活用したデザインが特徴です。特に「江別のれんが」「札幌軟石」「北海道産木材」といった地産地消の素材を取り入れることで、訪れる人々にも地域の魅力が伝わる空間が生まれました。
スキルアップとチームビルディングの場
オフィス内の象徴的なエリアである多目的スペース「Synora(シノラ)」は、社内イベントやカフェ、ワークショップなどに使えるように設計されています。最新のAV機器を備えたこのスペースは、福利厚生の一環として提供されるコーヒーマシンや大画面のスクリーンを活用し、エンジニアの成果発表や産学連携イベント、さらにはeスポーツの活動の場としても利用されています。
こうした取り組みは、スキルアップやチームビルディングに寄与し、社員のやる気を引き出すことが期待されています。これにより、HBA本社は地域発信の躍進を続け、地方企業におけるDX人材戦略の一つのモデルケースとなりました。
本社リニューアルが持つ意味
HBAの本社オフィスの刷新は、2023年の「品川コラボレーションオフィス」、2024年の「創成イノベイティブオフィス」に続く人的資本投資の一環です。オフィス投資によって採用強化が図られている事例も多く、5,000名を対象とした調査でも、活動を支援する空間が生産性や創造性の実感を向上させる傾向が見られます。
今後もイトーキは、特に課題感の強い地方においても人材確保と定着に向けたオフィス投資を支援していく方針です。持続可能な働き方をデザインすることで、地域の企業が活性化し、DXの推進を一層加速させることが期待されています。
イトーキの役割
イトーキは1890年に創業し、『明日の「働く」を、デザインする。』というミッションを掲げています。オフィス家具の製造販売から働き方のコンサルティングまで、さまざまなサービスを提供しており、ハイブリッドワークの普及に伴い、柔軟な働き方をサポートしています。これからも外部デザイナーやパートナー企業と協力し、未来のワークスタイルとワークプレイスの提案を続けていく所存です。