運動会における課題と改善提案
千株式会社が提供する「はいチーズ!」が行った2025年度の保育園や幼稚園の運動会に関する実態調査の結果が発表されました。この調査は、世の中の気候変動や新型コロナウイルスの影響を受け、運動会の運営に関するさまざまな課題を明らかにしています。
調査の背景
「はいチーズ!」は、長年にわたり保育現場に寄り添い、運動会の運営形態を見直してきました。ここ数年、コロナの影響や地球温暖化による高温、予測不可能な天候が理由で、従来の運動会のやり方が変わる必要があります。具体的には、例年行われていた初秋の開催が難しくなり、行事の内容や時期の見直しが求められています。これにより、保育士や幼稚園教諭の業務負担が増加し、新たな対応に追われています。
このような背景から「はいチーズ!」は、データを基にした課題の可視化を通じて、より良い運動会の運営方法を提供することを目指して調査を実施しました。
調査結果の概要
主な調査結果は以下の通りです。
- - 天候リスクと暑さ対策が園側の最大の課題として58.7%の園が回答。
- - 保護者の満足度は91.7%に達し、高評価。
- - 保護者が望む運動会の開催月は10月が70.9%を占め。
- - 園はプログラムや種目の見直しに意欲を示している。
- - 約7割の保護者が撮影に集中し、肉眼での観覧が疎かになったと感じている。
以下で、各項目について詳しく見ていきましょう。
1.園の運営課題
2025年度の運動会について、調査時点では81.1%の園が実施済みで、実施時期は86.1%が「秋(9~11月)」でした。ここで特に重要なのが、58.7%の園が「天候リスク/暑さ対策」を最大の課題として挙げている点です。これからの運営はこの課題への取り組みが不可欠です。
さらに、32.3%の園が「職員の業務負担」を二番目の課題と位置づけています。気候変動への対応や新たな業務が求められる中、保育士や幼稚園教諭の労働環境が厳しくなっていることが分かります。
2.運動会の見直しと取り組み
次回の運動会で最も見直しを考えているのは「プログラム・種目」で、42.7%の園が今後の運営でこれを取り入れる意思を示しています。その理由として、41.4%が「開催時期・暑さ・気候の対策」を挙げています。特に、運動会シーズン前の猛暑が大きな懸念材料として浮上しているのです。
3.保護者の満足度と期待
保護者の総合的な運動会への満足度は非常に高く、91.7%の回答が「とても満足している」または「満足している」と答えました。また、保護者が望む運動会の最適月は10月が圧倒的に多く、七割以上の支持を得ています。これは急激な気温低下を避け、より快適な環境で運営を望む声に他なりません。
4.観覧環境についての見解
撮影に関する課題も重要な供給者です。97.5%の保護者が自ら写真や動画を撮影する中、約7割が観覧中に肉眼での演技を見届けることが難しかったと回答。具体的には、44.5%の保護者が希望通りのアングルを取得できなかったと訴えています。
このことからも、撮影環境の改善が望まれる中、子どもたちの演技をしっかりと見守りたいという保護者の意向を叶えることが求められています。これら全ての結果を踏まえ、運動会の運営においては気候対策、業務負担の軽減、観覧環境の改善が急務であるといえるでしょう。
今後の展望
「はいチーズ!」では、調査結果を広く社会へ伝えることで、保育業界の課題解決に貢献し、園と保護者双方にとって実り多い運動会が運営されることを目指していきます。今後もサービスの改善や情報提供に努めていく所存です。これにより、未来を担う子供たちが幸せに成長できる環境を整えていくことが重要です。
調査概要
調査手法: ウェブアンケート調査
対象者: 「はいチーズ!」導入園439園と会員1,070名
調査期間: 2025年11月13日~11月22日
最後に
「はいチーズ!」は、保育業界の発展を願い、サービスの革新を続けていきます。子どもたちの思い出を大切にする活動を通じて、より良い未来を築いていくことを目指します。