洋上風力発電の未来を支える拠点！むつ小川原海洋気象観測センター設立

国内初の洋上風況観測試験サイトが青森県に誕生！

青森県六ヶ所村むつ小川原港内に、洋上風力発電の風況観測精度向上に貢献する「むつ小川原海洋気象観測センター（MOC）」が設立されました。MOCは、神戸大学、レラテック株式会社、一般財団法人日本気象協会、北日本海事興業株式会社、株式会社神戸大学イノベーションの5者によって設立され、国内一例目となる洋上風力発電に係る風況観測の精度担保に必要な精度検証試験サイト「むつ小川原洋上風況観測試験サイト」の運営を行います。

精度検証とデータ公開で洋上風力発電を促進

本試験サイトでは、風況調査用のドップラーライダーなどのリモートセンシング機器の精度検証を目的とし、設備を一般利用者に開放するとともに、洋上風況観測マストなどの観測データを公開します。

今後は、風力発電事業関係者、研究開発プロジェクト実施者、港湾の安全や教育に関わる地元関係者など、幅広い層に利用される試験サイトとして展開していく予定です。

地域社会の発展にも貢献

MOCは、洋上風力発電をはじめとする再生可能エネルギーの導入促進に寄与し、地域社会の発展にも貢献することを目指しています。試験サイトで観測された気象・海象データは、海域利用のための情報提供や、青森県をはじめとした国内の学術機関との共同研究にも活用されます。

各企業の取り組みと今後の展望

MOCの設立には、各企業がそれぞれの専門性を活かして貢献しています。

レラテック株式会社は、神戸大学の大澤輝夫研究室の研究成果をもとに、風況調査や高度な技術コンサルティングサービスを提供する産学連携型のベンチャー企業です。MOCを通じて、国内における浮体式洋上風力発電の発展に貢献していきます。
一般財団法人日本気象協会は、気象・環境・防災・情報サービスを通じて社会に貢献する使命を担い、気象コンサルティングサービスのパイオニアとして活動しています。MOCでは、これまで培ってきた経験を生かし、洋上風力発電の導入促進と気象・海象観測技術の発展に貢献していきます。
北日本海事興業株式会社は、青森県八戸市を拠点とする海洋土木を専門とする会社です。MOCの観測設備の保守・整備など、地元企業ならではの貢献を行います。
株式会社神戸大学イノベーションは、神戸大学の100％子会社として、産学連携・技術移転・大学発ベンチャー創出支援等の業務を行っています。MOCを通じて、神戸大学の研究成果を社会実装し、イノベーション創出に貢献していきます。