新しい司法参加
2019-09-09 15:00:29
公共訴訟支援の新機軸「CALL4」で変わる社会参加の形
公共訴訟支援のプラットフォーム「CALL4」の誕生
このたび、公共訴訟支援に特化したウェブプラットフォーム「CALL4」が日本でスタートしました。この平台は、訴訟を通じて社会課題の解決を目指す取り組みを支援することを目的としています。
設立の背景
日本では、司法の場が多くの人々にとって距離のある存在です。多くの報道は注目される判決については伝えますが、それに伴う具体的な事例や人々のストーリーが共有されることは少なく、訴訟の背後で起こっている出来事への共感や支援が乏しいのが現状です。このような状況を改善するために「CALL4」が設立されました。これは「call for」の言葉が示す通り、社会の変革に向けて市民の力を「呼び起こす」ことを目指しています。
「CALL4」の仕組み
「CALL4」では、ユーザーが支援したい訴訟案件を簡単に見つけ、寄付することができます。サイトは分かりやすいデザインになっており、興味のある分野のケースを検索機能を使って探し出せます。寄付手続きもシンプルで、クレジットカードを使って簡単に行えるため、会員登録も不要です。全ての寄付金は、原告やその弁護団に直接届けられます。手数料は一切かからないため、寄付した金額がそのまま支援に繋がるのです。
ケース登録の簡易性
支援を必要とする原告は、必要な情報をテンプレートに従って記入するだけで訴訟ケースを登録できます。これにより、手間なくケースを登録でき、支援者とのつながりを持つことが可能となります。登録には「社会課題の解決を目指す訴訟であること」、「訴訟の相手が国や自治体であること」、「原告か承認を得た団体が主体となること」が求められます。
物語の共有
また、訴訟の背後にある物語を伝え、共感を呼び起こすために専門のライターや写真家が取材を行い、そのストーリーをサイト内で発信します。これにより、より多くの市民が訴訟に関心を持ち、支援を通じて何らかの行動を起こすきっかけを得られます。
議論の場を提供
各案件の詳細ページには、訴訟の進捗情報や歴史的記録へのアクセスが可能です。また、弁護団が必要な知識や人材を募るための掲示板機能も設けられています。市民は訴訟について自由に意見を投稿でき、様々な視点からの議論が活発化されることでしょう。
過去の裁判記録の保存
社会課題解決に資する著名な裁判の記録も保存され、一般に公開されることで、未来の議論の参考や研究に活用されます。過去の裁判での教訓を現代に役立てるしくみを作ることが、「CALL4」の目的でもあります。
確実に支援を求める声
実際のユーザーからは、「CALL4」を利用して訴訟に対する理解が深まり、行動しやすくなったとの声が寄せられています。社会が直面する課題として、司法を活用した市民の動きが広がることが期待されています。
代表者のメッセージ
一般社団法人Citizen's Platform for Justiceの代表、谷口太規氏は「公共訴訟は社会に大きな影響を与えますが、その過程はほとんど知られていません。このプラットフォームを通じて、より多くの人が公共訴訟に関与し、社会を変える力を実感してほしい」と語っています。
「CALL4」は、公共訴訟の重要性を市民に広め、社会の変革を促すための新たな一歩です。このプラットフォームが、より開かれた司法の実現につながることを願います。
会社情報
- 会社名
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認定特定非営利活動法人CALL4
- 住所
- 東京都新宿区神楽坂五丁目8番地恵比寿亭ビル402号室
- 電話番号
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