スマート社とACCESS Europe GmbHが手を組み、車両に搭載されるブラウジング技術の革新を目指す新たな提携が発表されました。この提携は、中国市場に向けたもので、ACCESSの「NetFront® Browser」をスマートの新世代電気自動車(EV)モデルに統合することを目的としています。このブラウザは、高品質でユーザーフレンドリーな車載ブラウジング体験を提供し、インターネットへの接続性を大幅に向上させる役割を果たします。
提携の背景と目的
smartのCTO、Yang Jun氏は、インターネットアクセシビリティ向上とコネクティビティの重要性を強調し、ACCESSの先進的な技術に対する期待を寄せています。「私たちは、顧客に卓越したインターネット体験を提供するために尽力しています。この提携により、中国市場でのブラウジング環境が根本から変わると確信しています」と彼は述べました。
ACCESSは、40年以上にわたるブラウザ開発の実績を持ち、中国特有の走行環境や法規制に最適化された「NetFront® Browser」のカスタマイズ版を開発します。これにより、smart車両のユーザーには直感的で安全なブラウジング体験が提供されます。
新機能の紹介
この提携により、スマートの顧客には多くの新しい機能が楽しめるようになります。まず、ユーザーインターフェース(UI)の最適化が挙げられます。タッチ操作とフルスクリーン表示を活用し、ドライバーと同乗者双方にスムーズなブラウジングが実現されます。
また、音声コントロール機能も加わり、運転中の安全性が向上します。これにより、ドライバーは注意を逸らさずに情報にアクセスできるようになります。さらに、車載マルチメディアシステムとの統合も施され、様々なメディア管理機能が提供されることになります。
安全性とセキュリティ機能も充実しており、注意散漫を防ぐための機能やダウンロード管理、プライベート閲覧モードの導入により、ユーザーの安心を確保します。特に、ブックマークや閲覧履歴の管理が容易になり、個々のカーライフをさらなる充実させることが可能になります。
smartの未来
smartは1990年代に設立以来、未来の都市モビリティの可能性を追求してきました。現在は、全電動化を目指し、3つの完全電気SUVモデル「smart #1」、「smart #3」、「smart #5」の販売を行っています。2024年8月には新型の「smart #5」がオーストラリアで公開される予定で、本格的に中型電気SUV市場に参入します。新たなブランドスローガン「open your mind」には、イノベーションを通じた未来の市民のニーズに対する応えが込められています。
ACCESSについて
ドイツに本社を持つACCESS Europeは、モバイルソフトウェア技術のリーディングカンパニーとして、世界中の多くのデバイスにその技術を提供しています。「NetFront®」、「NetRange」、そして「ACCESS Twine™」といった先進的なソリューションを使い、クオリティの高い車載ブラウザ技術を世に送り出しています。両社の提携は、未来の自動車のインターネット体験を再定義する重要なステップと言えます。