カンボジアの学校存続危機
近年、新型コロナウイルス(COVID-19)の影響で、教育現場はかつてない困難に直面しています。特にカンボジアでは、教育支援団体CIESF(シーセフ)が運営する「シーセフ リーダーズ アカデミー」が、資金面で危機的な状況に立たされています。2020年10月から開始されたクラウドファンディングでは、わずか2週間で第一次目標を達成しましたが、さらなる資金が求められています。
CIESFの活動経緯と目的
シーセフは2008年より、開発途上国における教育支援を行ってきました。彼らのポリシーは「教育をすべてのはじまりに」というもので、物質的な支援よりも、境界を越えた人材育成を重視しています。特に、教師の質向上や教育行政の改善、さらには起業家の育成を通じて、持続可能な社会を構築するための取り組みを行っています。これによって、国連が提唱しているSDGs(持続可能な開発目標)の達成にも寄与しています。
シーセフは2016年、モノの支援ではなく、人を育てる重要性を感じ、「シーセフ リーダーズ アカデミー」を設立しました。この学校は幼稚園から中学校までの一貫教育を提供し、義務教育課程も修了可能です。教育省からも正式に認可を受けており、利他の精神と持続可能な社会づくりのためのリーダーを育成することを目指しています。
クラウドファンディング実施の背景
しかし、新型コロナウイルスの感染拡大により、シーセフの活動資金の多くを支えていた企業及び個人からの寄付が減少しています。これを受けて、シーセフは活動の一時停止を余儀なくされ、学校の存続を守るために、運営コストの大幅な削減が必要になりました。例えば、新入園児の募集を停止したり、職員のリストラ、給与の減額を実施しました。さらには、保護者に教材費の一部負担をお願いするなど、苦渋の決断を下しました。
保護者の中には、経済的に厳しい状況が続いている地域もあり、全体の8割の家庭が費用負担で協力してくれましたが、残りの2割の家庭は経済的な難しさから困難を抱えています。このような状態では、次の年度以降の支払いを続けられるか不安を感じる家庭も多いのです。
そんな中、シーセフは何とか経済的な理由で学校に通えない子どもを支えるための施策を考え、クラウドファンディングを立ち上げました。開始から2週間で、目標額の400万円を達成しましたが、引き続き学校運営のためには600万円が必要です。
サポートの呼びかけ
このクラウドファンディングは2020年10月26日から始まり、12月31日まで行われます。ぜひ、多くの方にご支援いただきたいと考えています。寄付は所得税や法人税などの控除の対象にもなるため、税制上の優遇措置も受けられます。
詳細情報
- - クラウドファンディングサイト: こちらからご覧いただけます
- - 学校について: カンボジア・プノンペンにある「シーセフ リーダーズ アカデミー」は、持続可能な社会を作るための教育を実施しています。公式ウェブサイトもぜひチェックしてください。 学校ホームページ
未来を支える子どもたち
シーセフの事務局長や保護者からは、次世代を担う子どもたちが教育を受け続けることで、未来の問題解決へとつながる自信が語られています。社会において貧困や争いが問題となっている今、大人が子どもたちを育て、未来の社会を引き継ぐことが、一番の解決策であると考えられています。
私たちも、この活動をぜひ応援していきましょう。