DatachainとProgmatが進める新たなステーブルコイン決済プロダクトの実運用へ向けた取り組み

ステーブルコイン決済プロダクトの実運用に向けた進展

株式会社DatachainとProgmat, Inc.は、プログマコインを基盤とした新しいステーブルコイン決済プロダクトの開発フェーズに移行したと発表しました。これにより、クロスボーダー送金だけでなく、将来的に国内送金や個人間送金への対応を目指します。

SC決済プロダクトの概要

この決済プロダクトは、初期のユースケースとして「Project Pax」としても知られるクロスボーダー送金機能の実装に注力しています。技術的な検証とプロトタイプの段階を経て、2025年の商用化にむけた開発が進行中です。主な開発対象には以下の機能があります：

1. ブロックチェーン秘匿化
機密性が重視される国際送金を処理するために、使用するブロックチェーンの履歴を不特定の第三者から秘匿化する機能を開発中です。

2. 各種ブロックチェーン対応ウォレット
ステーブルコインを適切に管理するためのアプリケーションとして、複数ブロックチェーンに対応するウォレットを開発しています。

3. 銀行システムとの連携
銀行システムと前述のウォレットとの連携を図り、国際的な金融機関ネットワークとの接続を実現します。

4. 国際金融機関ネットワークとブロックチェーンの接続
銀行システムと国際金融機関ネットワーク、ブロックチェーンを結びつけるシステム連携も行います。

これらの機能の検証と実装を通じて、AML/CFTやその他の規制に準拠しながら、実用的な課題を解決しクロスボーダー送金の促進を目指します。加えて、国内送金や個人間送金への迅速な対応も計画しています。

市場の動向

クロスボーダー送金市場は、2022年には182兆ドルという巨額の市場規模に達しました。取引業者の売上を考慮すると、2023年の推定は1,836億ドルとなり、年平均成長率は7.43%に達しています。

さらに、ステーブルコインの流通量は法定通貨に対して約0.5%と見込まれています。多くが暗号資産の利用に留まっていますが、今後は法人や個人による実社会での使用が期待されています。また、個人間のクロスボーダー送金も急速に成長しています。実際、Wise社は2024年の報告で872億ポンド（約16.6兆円）の送金額を報告しており、前年比で14%の成長を記録しています。

DatachainとProgmatは、これらの市場で競争力を持つため、SC関連法に対応し、ユーザー体験の向上を目指したプロダクトを提供していく方針です。送金の迅速化やコスト削減により、利用者のニーズに応えることが期待されています。

このプロダクトにより、世界中の個人及び企業が利用できる、新たな送金手段がもたらされることを願っています。また、詳細な情報は株式会社DatachainやProgmatの公式ウェブサイトを通じて随時更新される予定です。