日本赤十字社のデジタルアーカイブが始まります
日本赤十字社(日赤)は、2027年に創立150周年を迎えるにあたり、歴史的な資料のデジタルアーカイブを進めています。このプロジェクトは、日本赤十字社の足跡を多くの人々に伝え、理解を深めてもらうことを目的としています。
デジタルアーカイブの概要
「赤十字情報プラザ」
日本赤十字社の本社がある東京都港区に設置された「赤十字情報プラザ」では、日赤の歴史を伝える貴重な資料を収集し、整理、保管する取り組みが行われています。このプラザには、1863年に設立された日赤の前身である博愛社に関するさまざまな資料が収蔵されており、今後はこれらの資料を国際基準に基づいて整備し、オンラインで公開する予定です。
初回公開の内容
初回の公開は2024年10月25日で、日赤の草創期に関する約200件の資料がデジタル化され、オンラインで閲覧可能になります。公開される資料には、明治から発行されている広報誌や、博愛社の元帳、さらには関東大震災の救護報告書などが含まれます。この時期の資料は、日本赤十字社がどのように活動を展開してきたかを知る貴重な手掛かりとなります。また、公開されるデジタル画像の数は約53,000点に及びます。
資料の整理と公開方法
デジタルアーカイブでは、日赤本社が蓄積してきた資料を、社史稿に基づいて整理した「赤十字情報プラザコレクション」が利用されます。このコレクションには、博愛社時代に作成・収集された資料が含まれ、1877年から現代までの歴史を物語っています。
利用規定の確認
デジタル資料の利用に関する規定は、専用のURLにて事前に確認が必要です。利用者は、日本赤十字社の歴史を静かに感じながら、資料を利用することが求められています。資料には当時の社会背景を反映した表現が含まれるため、現代の視点から見ると不適切とされる表現もありますが、歴史的な記録としてそのまま公開されます。この点について理解を深めた上で、利用をすすめていただきたいと思います。
赤十字情報プラザの見どころ
「赤十字情報プラザ」では、赤十字社の成り立ちや歴史を学べる常設展と企画展が行われており、現在は「万博と赤十字」という企画展を開催中です。この展示は2025年10月30日まで続きます。入場は無料ですが、事前予約が必要です。興味のある方は、ぜひ問い合わせてみてください。
結論
このデジタルアーカイブは、日赤がこれまで受けてきた多くの支援を背景に、多くの人々にその活動とその意義を改めて考えてもらう機会となります。過去を知ることで、これからの未来への理解が深まることでしょう。日本赤十字社が持つ歴史的な価値を、多くの人が体感できることを期待しています。