笛木醤油の挑戦
2021-09-07 09:10:01

伝統の木桶仕込みを未来へ繋ぐ。笛木醤油の新たな挑戦と魅力

埼玉県比企郡川島町に位置する笛木醤油株式会社は、232年の歴史を誇る老舗の醤油蔵です。今年、同社は貴重な木桶仕込みの伝統を守りながら、未来に向けた新たな挑戦を行います。その一環として、30石という大容量の杉の木桶を製作するイベントが開催されることが決まりました。この木桶は、5400リットルの容量を持ち、高さ約2メートル、直径約2.1メートルという巨大なもので、特に首都圏では稀有な機会となるでしょう。

この木桶製作の目的は、伝統的な醤油作りの技術と文化を次世代に引き継ぎ、守り続けることです。笛木醤油では、2016年から木桶の製作を再開しており、今年度は過去最大となるスケールで挑戦しています。木桶での醤油作りは、ステンレス製のタンクを使った近代的な方法に比べ、発酵にかかる時間や手間が大いにかかりますが、その分、雑味のないまろやかな味わいが生成されます。

特に、自然の微生物の力を借りて、じっくりと時間をかけることで生まれる独特の風味は、他の醤油には真似できないものです。このように製造された醤油は、和食文化の根底にある調味料として日本の食卓に欠かせない存在となっています。笛木醤油では、企業の使命としてこの伝統技術を次世代へと繋げ、持続可能な製造方法を追求しています。

木桶製作のイベントは、2021年9月8日(水)から始まり、9月10日(金)から12日(日)に開催予定の「232周年記念 創業祭」でその成果が披露される予定です。この期間中、来場者は大桶の製作過程を間近で見ることができるほか、もろみを混ぜる「櫂付き体験」や、搾りたての生しょうゆの試食も楽しむことができます。これらの体験は、食文化を学び、直接触れる貴重な機会として多くの人々に喜ばれるでしょう。

また、同社は新たにオープンした「金笛しょうゆパーク」において、訪問者が楽しめるプログラムも充実させています。ここでは、工場見学を通じて醤油がどのように作られるのかを楽しく学ぶことができ、多くの参加者に喜ばれています。

現在、木桶を使った醤油製造は全体の1%に満たず、非常に貴重な存在と言えます。笛木醤油は、この希少な製法を守り、未来へと繋げるために、木桶職人の技術を継承する活動も行っています。これからも、彼らの取り組みやイベントに注目が集まることでしょう。そして、伝統的な木桶仕込みによる醤油が、どのような新しい魅力を持つのか、興味が尽きません。今後の活動から目が離せない企業です。

会社情報

会社名
笛木醤油株式会社
住所
埼玉県比企郡川島町上伊草660
電話番号
049-297-0041

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