ラピュタロボティクスがアクタスの物流拠点に新型ロボットを導入

ラピュタロボティクス、株式会社アクタスの物流拠点に新型ロボットを導入

物流業界に革新をもたらすラピュタロボティクス株式会社が、株式会社アクタスの物流拠点にピッキングアシストロボット「ラピュタPA-AMR XL」を導入した。このロボットの稼働は、日本国内では初めてリストスキャン方式を採用した事例となる。

導入の背景と必要性

アクタスは今後数年内に数店舗の新規出店を計画し、それに伴う出荷能力の向上が急務であると認識していた。現在のオペレーションでは、数年後には出荷能力が限界を迎えてしまうことが予想され、強固な物流基盤の構築が必要だという判断が下された。さらに、EC市場の拡大により、倉庫内での人員確保が難しくなることが懸念されている。これに対処するため、アクタスは効率化と自動化を提供するロボティクスソリューションを模索していた。

「ラピュタPA-AMR XL」の特長

導入に選ばれた「ラピュタPA-AMR XL」は、出荷指示の種別に応じて「リストスキャン方式」と「ディスパッチャー方式」といった二つの方式を活用できる柔軟性を持っている。出荷先に合わせて最適な経路を通り、効率的な荷降ろし作業を実現する。作業の進捗や物量に応じて_robotの数量を調整することも可能であり、アクタスのニーズに応えられる仕組みが整っている。

ステークホルダーとチームの連携

このプロジェクトには、アクタスとラピュタロボティクスの2社に加え、外部業者も参加した強力なチームが形成された。WMSとのデータ連携はオペレーションにおいて重要な要素であり、3PLやWMS業者との緊密な協力がプロジェクトの成功を後押しした。また、既に運用されているWMSの「W3 mimosa」との連携により、ラピュタPA-AMR XLからのピッキング実績データが自動で反映される仕組みが整い、スムーズな導入が実現した。

大容量商品への対応

「ラピュタPA-AMR XL」は、通常の荷物だけでなく、大容量である75Lオリコン荷物にも対応できるモデルである。このため、多様な商品の取り扱いが可能となり、物流の効率化が一層進むことが期待される。

今後の展望と期待

アクタスとラピュタロボティクスは、「ラピュタPA-AMR XL」を活用し、今後も物流に関するさまざまな課題の解決に向けて努力する意向を示している。アクタスの南栄一物流部長は、オペレーションの効率化と安定した物流基盤の構築に向けて、AMRとWMSの連携が重要だったと強調。効率を高めるための機能アップデートや施策の実施にも期待を寄せている。

アクタスの理念

株式会社アクタスは、1969年から欧州のモダンインテリアを日本に広める役割を担ってきた。「豊かなくらしとはただ消費を繰り返すことではなく、作り手の顔が見える製品とできる限り長い時間を過ごす」という理念を基に、良質なデザインの家具やインテリア小物を提供している。また、環境負荷を最小限にしたサステナブルなサプライチェーンの運営にも注力し、循環型経済の促進を目指している。