BIMと360度カメラで工事写真の撮影を革新
近年、建設業界において効率化やデジタル技術の活用が求められる中、ピクシーダストテクノロジーズ株式会社は、360度撮影が可能なデジタルカメラを用いて、新たな工事写真作成サービスを開発しました。このサービスは、指定確認検査機関による中間検査の際に従来のデジタルカメラによる工事写真と同様に評価されており、建設現場での業務効率化に大きく貢献しています。
事業パートナーとともに進める新技術
このプロジェクトは、ピクシーダストテクノロジーズ、インフロニア・ホールディングス、アクセンチュアの3社が共同で進めており、特に前田建設工業が施工する東京都内のマンション建設現場で実証されています。これにより、360度動画とBIM(Building Information Modeling)を組み合わせ、静止画の切り出しや測距を行う技術が確立されました。
効率的な現場の運用
従来の工事写真撮影は、鉄筋の本数を測るための道具を使い、施工者が現場を巡回しながら撮影を行っていましたが、これは多くの時間と労力を要するものでした。新サービスでは、施工者が360度動画をアップロードすることで、工事写真を迅速に作成することが可能となります。このシステムでは、BPO(Business Process Outsourcing)を利用し、外部で静止画の切り出しやデジタルメジャーによる測距が行われるため、現場での負担が大幅に減少します。
中間検査の革新
最近、東京都内の2件のマンション建設現場で実施された中間検査では、この新サービスが指定確認検査機関で受け入れられました。これにより、従来の手法に比べても品質が損なわれず、検査における工事写真の役割を果たすことが確認されました。
他社への展開の可能性
このサービスは前田建設において2026年度の施工において全現場で利活用される予定であり、他の建設業界の企業にも外販を検討しています。これにより、業界全体の効率化と技術の進展が期待されています。
現場の声
現場関係者からは、「ロッドやマグネットを持ち歩く必要がなくなり、撮影にかかる手間が減った」との意見が寄せられています。また、「360度動画が保存されるので、撮り忘れが減り、従来の方法と比べても遜色のない画質が実現された」との評価も得ています。
未来への展望
この技術は、建設業界の効率改善や人手不足解消に向けた新たな提案となります。ピクシーダストテクノロジーズは、今後も建設現場におけるDXソリューションの開発を進め、業界の進化をサポートしていく方針です。伝統的な業界に新たな風を吹かせ、持続可能な未来を目指して取り組んでいくことを目指します。