パナソニックが提供する新たなBIMサービスの概要と利点について

パナソニックの新しいBIMモデル「IFCデータ」提供サービス

パナソニックアーキスケルトンデザイン株式会社は、耐震住宅工法「テクノストラクチャー」において、BIM（Building Information Modeling）モデルの国際標準規格「IFCデータ」提供サービスを2026年4月1日より開始すると発表しました。この新サービスは、国土交通省が2026年から始めるBIM図面審査制度に対応したもので、建設業界のDX（デジタルトランスフォーメーション）を後押しする重要な一歩です。

新サービスの背景

建設業界では、近年DXが進み、特に人手不足を解消するためにBIMの活用が求められています。2026年4月からのBIM図面審査制度開始に伴い、申請などの手続きが大幅に効率化されることが期待されています。しかし、中小の建設会社にとっては、BIMの導入にはコストやスキルの面で高いハードルが存在し、木造分野のBIM対応は依然として限られています。そこで、パナソニックは、中小企業がBIMを活用できるよう、新たな支援策を講じることにしました。

新しいBIMサービスの特長

1. 構造・意匠・設備の整合性を見える化: 「IFCデータ」を用いることで、建物全体の構造、意匠、設備の整合性を容易に確認できるようになり、干渉確認によるトラブルを削減します。

2. 国土交通省のBIM図面審査に対応: 提供される「IFC形式」でのデータは、確認申請や審査の効率化を実現し、審査期間の短縮が期待できます。

3. 地域の建設会社を支援: 木造BIMソリューションを通じて地域の建設業界のDXを進め、業務の高度化をサポートすることで、テクノストラクチャー工法の採用を促進します。

事業の影響

このサービスの導入により、建設業界全体の業務効率が大幅に向上することが見込まれます。特に、BIMを活用することで、設計の一貫性が保たれ、部材の干渉チェックが自動化されるため、設計業務がよりスムーズに進むことが期待されます。

また、新サービスは有償で提供され、料金は延床面積に応じて変動しますが、長期的にはコスト削減や工期短縮が実現され、多くの建設会社が利益を享受できるでしょう。