クラダシが新たに開発した「米粉のまどれーぬ」
ソーシャルグッドマーケットを運営する株式会社クラダシが、茨城大学の石島恵美子研究室および北海道札幌市の株式会社HYKと連携し、干し芋の製造過程で出る残渣を使った新しいお菓子「米粉のまどれーぬ」を開発しました。この商品は2025年の10月20日からKuradashiサイトで販売が開始されます。
共同開発に至った背景
クラダシはフードロス削減に積極的に取り組んでおり、食べられるのに捨てられる危険性のある食品を回収し、Kuradashiで販売しています。この活動の一環として、2024年には茨城大学と共同で研究を行い、地域資源を活用した製品開発を目指してきました。
茨城大学の研究室では、生産者とともに地域コミュニティを強化し、持続可能な地域づくりに寄与するプロジェクトを展開しています。共同研究を通じて、干し芋残渣のアップサイクルと食品ロス削減のための学習プログラムを開発することに取り組んでいます。
HYKも、フードロスに対する新たな価値の提供に注力しており、廃棄される可能性のある食材を生かして、新たな商品を創出しています。
商品の特徴
新商品「米粉のまどれーぬ」は、干し芋残渣をたっぷり練り込み、ふんわりとした食感を実現したマドレーヌです。干し芋残渣は、主に製造過程で出る皮や芯の部分を利用しており、さつまいもの原料の約40%を占めると言われています。
通常、本来食べられる部分が多く廃棄されてしまいますが、それを活用することで環境にも配慮した製品に仕上げました。使用される米粉は、流通しない規格外のお米を用いており、これも食材としての価値を見出したものです。パッケージの作成や出荷作業は、HYKが運営する就労継続支援B型事業所が担当し、福祉への支援にもつながっています。
産学農福連携の取組み
この新しいマドレーヌは、フードロスの削減だけでなく、大学と企業、農業や福祉との連携を通じて生まれたお菓子です。捨てられる運命にあった資源を有効活用し、地域社会に貢献しながら新たなビジネスの形を確立したと言えるでしょう。
各社のコメント
クラダシの多田慎之介は、このプロジェクトについて「学生とHYKの協力により、フードロス削減が実現できたのは嬉しい成果です」と語っています。また、茨城大学の石島恵美子研究室は、「地域の未利用資源をおいしい形に変えることができた」との感想を述べ、HYKの上保木聡志氏も「地域課題を解決し、この商品が広く受け入れられることを期待している」とコメントしています。
商品概要
- - 商品名 :米粉のまどれーぬ さつまいも味
- - 内容量 :1セット4個入り
- - 販売価格 :1,980円(税込・送料別)
- - 販売開始日 :2025年10月20日(月)
- - 販売場所 :Kuradashi サイト
クラダシは今後も、大学との連携を通じてフードロス削減の活動を広げ、新たな価値創造に努めていく考えです。この取り組みが他の大学や企業との協働へとつながり、より多くの社会課題の解決にも寄与することが期待されています。