コロナ禍の老人ホームで不安や不満を抱える家族たちの実情とは

新型コロナウイルスの影響は、私たちの日常生活だけでなく、高齢者やその家族にとっても大きな問題となっています。特に、老人ホームに入居している両親を持つ家族は、面会の制限や感染リスクの中で多くの不安や不満を抱えていることが明らかになっています。今回は、ある調査をもとに、その実情を探ります。

調査の背景

株式会社西山知材が運営するテレビ電話常時接続サービス『うちカメ』は、老人ホームへの入居を考えている家族やすでに預けている方々を対象に、「老人ホームに入居する前の不安、入居後の不満」に関する調査を実施しました。調査結果によると、約6割以上の人々がコロナ禍の影響で面会が減ったと回答しています。

老人ホームへの入居理由

多くの家族が老人ホームを利用する理由はさまざまです。例えば、病気や認知症の進行によって介護が難しくなったという声が寄せられています。具体的には、「父が透析を受けているため母が面倒を見きれなくなった」や「認知症が進行しており、家族だけでは限界がある」といった意見が目立ちました。これは、親を老人ホームに預けることに不安を感じる要因の一つとも言えるでしょう。

コロナ禍での不安

調査によると、老人ホームに親を預けることに対して7割以上が『不安を感じている』と回答しました。特に「本人の気持ちの不安」が33％と最も高く、次いで「経済的な不安」や「施設やスタッフの不安」が続きました。精神的なケアや、施設の信頼性に対する懸念が強いようです。

面会制限による不満

さらに、コロナ禍以前と比べると、4割以上が『不満が増えた』と感じています。その理由としては、直接面会ができず、状況を把握しにくくなることが挙げられます。「面会ができず親の様子がわからない」という声や、「面会時もガラス越しで話ができない」といった実情が不満を増大させていることがわかりました。

新しい面会方法

ただし、最近ではテレビ電話などのオンライン面会が普及し始めています。調査対象者の約28％がテレビ電話を利用した経験があると答えており、お互いの顔を見て会話ができることが安心感につながるようです。しかし、不満も多く、「親が一人で利用できない」や*「通信環境が必要」といった問題が浮上しています。

まとめ

コロナウイルスの影響で、老人ホームに預ける家族の不安や不満は増大しています。面会制限によるコミュニケーション不足が特に大きな問題となっており、心理的な不安を軽減させるサポートが求められています。『うちカメ』のようなテレビ電話サービスは、こうした新たなコミュニケーション手段として注目されています。家族同士がより良い形でつながる方法を模索することが重要です。