コカ・コーラと湖池屋、九州向け共同輸送で物流効率化に挑む

コカ・コーラボトラーズジャパンと湖池屋の共同輸送開始

2024年10月より、コカ・コーラボトラーズジャパン株式会社と株式会社湖池屋の間で、関西から九州への共同幹線輸送が始まります。この取り組みは、飲料と菓子製品を効率良く混載することで、物流の効率化を図ることを目的としています。

共同幹線輸送の概要

共同幹線輸送という手法を取り入れ、軽量な菓子製品と重量な飲料製品を一つのトラックに載せることで、無駄な空きスペースを生かします。具体的には、飲料製品を積載したトラックが湖池屋の倉庫に立ち寄り、そこで追加で菓子製品を積むことで、長距離の積載率を最大化します。

この方式では、コカ・コーラボトラーズジャパンの倉庫にて積載を行い、その後に湖池屋製品を混載します。これにより、両社の製品を同時に運搬し、両者の輸送コストの削減が期待されています。

飲料製品と菓子製品を混載したトラック

物流の課題と解決策

湖池屋はすでに2021年に九州阿蘇工場を設立し、地産地消を進めると同時に、長距離輸送の軽減に努力してきました。しかし、一部の製品ではまだ長距離輸送が必要であり、これは「物流の2024年問題」に関連する課題となっていました。これに対し、コカ・コーラボトラーズジャパンも同様の問題に直面。需要によって長距離輸送が発生し、トラック確保に苦慮している状況です。

共同輸送を行うことで、両社はトラックの使用台数を約33％削減できる可能性があります。これは、両社が単独で輸送手配を行う場合に比べて大きな効果があります。

今後の展望

今後、両社は物流の効率化をさらに進めるための取り組みを継続し、持続可能な製品供給を目指します。特に、この共同輸送によって生じる環境負荷の軽減や、安定供給の確保は非常に重要なポイントと言えるでしょう。

2024年の運用開始に向けて、両社は現在テストを行っており、これに基づいたデータをもとに最適な物流プランを固めていく予定です。