ベネッセが実施したキャリア自律調査が示す新たな人材育成の可能性
株式会社ベネッセコーポレーション(本社:岡山県岡山市)が行った最新の調査によって、オンライン学習プラットフォーム「Udemy Business」の利用が従業員のキャリア自律に与える影響が明らかになりました。昨今の社会・経済環境における企業の成長には、人的資本経営の重要性が高まっており、企業は従業員一人ひとりが自発的に学び、キャリアを切り拓く機会を提供する必要があります。
調査の背景
少子高齢化が進む日本では、労働人口の減少が懸念され、企業は優秀な人材を確保するためにさまざまな施策を講じる必要があります。また、働き方やキャリア観の多様化が進む中、企業は従業員の成長を促進し、長期的な競争力を維持するために人的資本を最大限に活用しなければなりません。このような背景から、ベネッセは「キャリア自律」が企業にとって重要なテーマであると認識し、調査を実施しました。
調査結果の概要
調査によると、企業の約80%がキャリア自律の重要性を認識する一方で、実際に何らかの施策を導入している企業は半数に満たないことがわかりました。これにより、重要視しているにもかかわらず、具体的な行動を起こしていない企業の存在が浮き彫りになりました。さらに、多くの企業は人材育成施策の効果を数値的に把握することが難しいという課題も抱えています。
ベネッセは、そのような状況を踏まえ、従業員のオンライン学習データと人事データを用いて、学習施策とキャリア自律の相関関係を明らかにしました。その結果、特に「Udemy Business」で多様な分野の講座を定期的に学習することがキャリア自律を促進することが確認されました。また、社内公募への応募の有無にかかわらず、この傾向は変わらないことが示されました。
さらに、人事施策の一環としてキャリア面談を行うことで、キャリア自律が強化されることも明らかになりました。これらの結果は、他の企業でも参考になる情報であり、今後の人材育成施策の改善につながるでしょう。
ベネッセの取り組み
ベネッセは、全従業員に「Udemy Business」を通じて広範な学習機会を提供し、彼らのキャリア成長を支援しています。執行役員の飯田智紀氏も、「当社が提供する学習機会が従業員のキャリア自律を効果的に支援している」という調査結果に対して手応えを感じています。
まとめ
人的資本経営に対する関心が高まる中で、企業は従業員の自律を促す施策の導入を進めるべきです。ベネッセの実施した調査結果は、企業が人材育成施策を評価し、新たな戦略を立てる上での重要なデータとなるでしょう。今後も、ベネッセは学びを通じたキャリア自律の支援を続け、企業の人的資本経営を推進するためのサポートを行っていく考えです。