新ファンド「mint」の設立
先日、プレシード期に特化した新たなファンド「mint」が設立されました。このファンドは、総額30億円を予定し、日本を中心に活動するスタートアップ企業を主な投資対象としています。この背景には、スタートアップに対する資金調達の需要が高まっている現状があります。
ファンド設立の経緯
STARTUP DBによるデータによると、2020年のスタートアップ企業の資金調達額は6,800億円であり、前年の7,010億円に近い数値を記録しています。特に、1社あたりの資金調達額は平均3.9億円と、過去のデータと比較しても高水準をキープしています。このような状況の中で、有望なスタートアップを応援し、より多くの起業を促進するために「mint」が誕生しました。
このファンドは、アプリコット・ベンチャーズとTLMという2社によって運営されています。それぞれの会社はプレシード期に特化したファンドの運営経験を持ち、そのノウハウを活かしながら、設立した「mint」が更に多くの創業支援につながることを目指しています。
投資方針と支援体制
「mint」の投資方針は、プレシード期のスタートアップ企業に対し、1,000万円から3億円程度の投資を行うことを基本としています。また、起業を考えている人々への支援も充実させていく方針です。
具体的な支援内容には、オフィス支援や起業家同士のコミュニティ「FLAP」の提供、客員起業家EIR制度、さらには社会人向けの起業支援プログラム「Springboard」などがあります。これにより、ファンドは新たな企業の成長を直接的にサポートする姿勢を明確にしています。
コミュニティの形成
コミュニティの形成においても、改革を進めています。コワーキングスペース「GUILD SHIBUYA」や「HATCH」、さらには勉強会やSlackグループを通じて、創業期の投資先に特化したネットワークを提供しています。これにより、起業家同士のつながりが強化され、情報交換や意見交換が活発に行われる場が提供されます。
エンジニア採用支援
さらに、創業期の企業にとっての重要な課題とされるエンジニアの採用や開発組織づくりにも注力しています。「PROP」と名付けられたCTOコミュニティでは、勉強会を通じて互いの知見を共有し、共に成長する環境を整えています。
専門家ネットワークの構築
また、ビジネスの各分野で活躍する専門家とのネットワークも構築しており、特にGUILD SHIBUYAには、デザインからディレクションにかけて幅広い支援を行うクリエイティブ集団「Unthem」が入居しています。このように、初期の段階からしっかりとした支援体制を整えることで、スタートアップの成功に向けた道を拓いています。
「mint」はこれからも、プレシード期の企業に向けた支援を強化し、成長を続けるスタートアップ群を生み出すことを目指していきます。レポートの詳細については、公式サイト
こちらをご参照ください。